ラジオドラマ「君の名は」のナレーターを務めた鎌田弥恵さんが、鶴岡市出身の作家・故藤沢周平さんの小説を語る「鎌田弥恵が語る藤沢周平の世界」が6月19日、同市の丙申堂(国定重要文化財)で開かれました。
鎌田さんは戦後のラジオドラマ全盛期の「君の名は」「一丁目一番街」のナレーションを務められました。79年から舞台で文学作品の1人語りを始め、現在は物語の会「言音(こと)座」を主宰。舞台公演のほか朗読指導なども行っています。藤沢さんが鎌田さんの公演を鑑賞することもあったといいます。
この日は昼夜2部の公演。鎌田さんと教え子3人による語りの舞台が繰り広げられました。
鎌田さんが語った「報復」は、敬愛する若い主人夫婦の無念を晴らすため、下男・松平が下男なりのやり方で家老へ報復するストーリー。聴衆は目を閉じるなどして静かに耳を傾け、鎌田さんの語りに引き込まれていました。