鶴岡公園内の市郷土資料館跡地で建設が進む藤沢周平記念館(仮称)は、施設の建設が5月末までに終わり、年内のオープンを目指して展示設備の設営、展示作業などが進められます。2009年度は整備費と開館後の管理運営に計3億1862万円が計上されました。
記念館は、鶴岡市出身の作家・藤沢周平さんの業績と貴重な文学資料と後世に伝えるとともに、「藤沢文学」の源である鶴岡・庄内の文化、精神性を広く発信することを目的にしています。
施設は、鉄筋コンクリート・鉄骨造り2階建て、延べ床面積約900平方メートル。展示室と収蔵庫のほか、事務室、展示準備室、休憩スペースなどを備えています。
展示内容は3部構成を予定しています。テーマは、第1部「藤沢文学 海坂と鶴岡・庄内」、第2部「藤沢文学のすべて」、第3部「作家・藤沢周平の軌跡」を想定。藤沢さんの書斎空間の再現も計画する。展示室には企画展スペースも備える。また、旧家スペースには藤沢作品や鶴岡・庄内の歴史文化に関する資料などを置き、自由に閲覧できるようにする計画です。
建物は、緑豊かな公園内の環境に一体となって溶け込むよう、周辺環境の中に静かにたたずむようなデザインとなっています。内外装には、地元産木材を多く利用してぬくもりを持たせるように配慮し、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。