文字サイズ変更



  • プリント用表示
  • 通常画面表示

「ししとう」夏バテ防止にも効果

子供のころ、夏によく「ししとう」のつくだ煮を食べさせられた。それほど好きではなかったのだが、暑くなると当時の記憶がよみがえる。

「スーパーだと、100グラム入りで1袋100~120円ぐらい。私は150グラム入れて100円で売っています」。酒田市のみどりの里「山居館」でししとうを販売している関口友子さん=藤塚=が胸を張る。「でも農薬を使っていないので、虫が食べた穴もあるかも」。それは安全の証しだ。

関口家では、つくだ煮以外のいろんな料理で食卓を彩る。「フライパンで焼いて塩コショウで味付けし、最後にレモンをしぼります。さっといためるのがコツです。家族は『おいしい』とバクバク食べています」。

彩りもきれいなししとう。夏バテ対策のためにもぜひ食べたい

外観が似ているピーマンと違い、丸ごと使う場合には中の種を取る必要はないそうだ。「チャーハンや野菜いためなどピーマンの代わりに使えます。でも、細かく切るときは種は除いた方がいいかも。ギョーザや天ぷら、素揚げもおいしい。色づけなどに重宝しますよ」。おもしろいと思ったのが、細かく切った夏野菜とのだしじょうゆ漬け。

ししとうを食べていると、たまに辛いものに遭遇することがある。「なぜ」という疑問に「トウガラシが間違って入ったのか、辛い枝があるのか。山居館のみんなにも聞いたけど、分かりませんでした」。口に入れて初めて判明するらしい。

「若い人はあまり食べないみたいで、たくさんは売れません」と関口さんは顔を曇らせるが、ししとうはビタミンCやカロテンが豊富で、疲労回復も見込まれる。夏バテ予防にぜひ食べたい。さらに新陳代謝を促進し、脂肪を燃焼させるから、メタボ対策にもいいかもしれない。

おすすめレシピは、「作り置きすると便利」というつくだ煮。「分量は試食しながら調整します。皆さんも“ベロメーター”でやってみてください」とにっこり。「サンショウの実を入れるとすごくおいしいと山居館のメンバーが言っていました」と「裏技」を教えてくれた。

帰宅後、いただいたししとうを使い、“ベロメーター”を駆使してつくだ煮に挑戦。温かいときはもちろん、冷めてからも味がよくしみ、しんなりとしておいしい。大人の味だ。つまみにも、ご飯のおかずにもいい。鶏肉と一緒にさっといためて塩コショウで食べてみたら、ビールによく合った。やはり火を通しすぎないのがコツらしい。

 キュウリと一緒にだしじょうゆに漬けたものも、しゃきしゃきして、ししとうの持ち味がよく生きた。今度はナスなどの夏野菜も加えてみたい。

 若い人にもぜひ食べてほしい関口さんのししとうは、9月まで酒田市山居町一丁目の山居館=電0234(26)6222=で販売している。

関口さんのおすすめレシピ

ししとうのつくだ煮

○材料

ししとう、酒、砂糖、しょうゆ

○作り方

  1. フライパンか鍋にサラダ油をひき、ししとうをさっといためる。
  2. 火が通ったら酒と砂糖、しょうゆを入れ、弱火にしてぐつぐつ煮る。
  3. しんなりとしてつくだ煮らしい色が付いたら火を止める。

メモ

好みでサンショウの実を入れると味に広がりが出る。

2008年8月2日付紙面掲載

トップページへ前のページへもどる
ページの先頭へ

Loading news. please wait...

株式会社 荘内日報社   本社:〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町8-29  (私書箱専用〒997-8691) TEL 0235-22-1480
System construction by S-Field