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「無臭ニンニク」大地のパワーが伝わる

暑い日が続き、「夏バテだ」「食が落ちた」という人も多いのでは。スタミナの補給にはニンニク料理が一番だろう。焼き肉、いため物、スープ、カレー…。料理のバリエーションも広い。「でも、においが…」という方にお薦めなのが無臭ニンニクだ。

「最初のころは出荷の仕方が分からなくて、すぐに実をバラしていたんです。そうしたら、水分が残っていてカビが生えてきた。失敗でした」。鶴岡市温海地域のふるさと物産館「しゃりん」でオープン時から無臭ニンニクを販売している本間健彦さん=山五十川=が苦笑する。

ニンニクはすぐに出荷するのだと思っていたが、そうではないらしい。「収穫してから風通しがよい家の土間に並べておくんです。1~2カ月かけて乾燥させ、土用が明けたころから出荷します。その作業が大変なんですよ」と話す。

バラバラにしてネットに入れて販売している無臭ニンニク

減反の転作用にいろんな作物を試した結果、無臭ニンニクに落ち着いた。「農薬を使う必要がないし、連作障害もない。いいものを植えれば、それが収穫に跳ね返ってくるんです」と胸を張る。

無臭ニンニクは、食べても本当に口臭がしないのだろうか。「全くとは言えませんが、においはほとんどないと言っていいと思います。うまみ成分と栄養価は普通のニンニクと変わりません」というから、食後に人と会う約束があっても大丈夫だろう。

「スーパーにあるニンニクの3倍ぐらいの大きさです。見てみますか」と言われ、思わずうなずいた。運ばれてきた無臭ニンニクの根の部分は確かに大きい。「大きい粒で個入っているのもあります」と聞いてびっくり。大地のパワーがニンニクに乗り移ったのかもしれない。

料理法は普通のニンニクと同じでいろんな料理に使える。「すりおろしてラーメンに入れてもいいな」という考えが頭に浮かぶ。しゃりんのスタッフは「ホイル焼きにしてそのまま食べてもおいしいですよ」と教えてくれた。

本間さんのお薦めレシピはラッキョウの代わりに無臭ニンニクを使った甘酢漬け。夏バテ解消にはもってこいかもしれない。

本間家では夏に取れ過ぎて余ったキュウリを塩蔵保存し、内陸地方の漬物加工所に無臭ニンニクと一緒に送り、しょうゆ漬けを作ってもらっている。「古里の味が恋しいのか、東京の知人たちから頼まれ、送ってあげます。ニンニクが入ると風味が増すようです」。

大地のパワーが体にも伝わる本間さんの無臭ニンニクは300グラム入りで1袋430円。鶴岡市早田のしゃりん=電0235(44)3211=で販売している。

本間さんのおすすめレシピ

無臭ニンニクの甘酢漬け

○材料

無臭ニンニク1キロ、砂糖2カップ、塩大さじ2、酢2カップ、水200ミリリットル

○作り方

  1. ニンニクの皮をむき、容器に入れて塩を振り、1週間ほど置く。
  2. お湯に砂糖を入れてひと煮立ちさせ、冷めたら酢を入れる。
  3. 塩漬けしたニンニクにかけて1週間後ぐらいから食べごろ。

2008年8月16日付紙面掲載

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