今回は、生野菜が食べたい時に小家族でも安心して求められるミックスサラダを紹介する。「業務用に買っていく人もいます」と鶴岡市の百万石の里「しゃきっと」のスタッフに聞き、期待に胸を躍らせ菅原ひろみさん=新形町=を訪ねた。
菅原さんのハウスはしゃきっとの裏手にあった。「12月下旬から収穫し、3種類以上の野菜は入れるようにしています。出せば完売するようです」と笑顔が返ってきた。
しゃきっとには何度となく足を運んでいるが、「ミックスサラダ」とラベルが書かれた野菜の袋は見たことがなかった。午後に顔を出すことが多いため、「時すでに遅し」だったのだろう。不覚と言うしかない。菅原さん以外にも数人が出している人気商品らしい。
菅原さんのハウスでは今、6種類のミックスサラダ用野菜が収穫期を迎えている。「どんどん摘んで、次は何と何を組み合わせようかと考えながら、新しい葉をかいていくんですよ」。
ハウスの中に入れてもらうと、リーフレタス、グリーンレタスなどのレタス類のほか、茎が赤い生食用のサラダほうれん草、ちょっと辛いレッドアジアンマスタードなどが土から顔を出している。
「レタスが入らないと、ボリューム感が出ない。今はグリーンリーフレタスが中心です」と話しながら、菅原さんが手前の野菜から順番にはさみで茎を切っていく。冬の間はルッコラ(エジプト菜)や水菜、ワサビ菜などが加わるそうだ。
水洗いしてそのまま食べる野菜だけに無農薬栽培。消毒もしていない。だから買い手の側も安心して食べることができる。
菅原家では「何か一品足りないなという時、ツナを入れたりしてサラダにします。弁当の彩りにもいいですよ」と重宝に使っている。
生で味わう野菜だから、今回はおすすめレシピはなし。しゃきっとの佐藤清子店長は「わたしはパンに載せてそれぞれの野菜の味を楽しんでいます。おいしいですよ」と太鼓判を押す。
取材を終えた帰り道。「新鮮な春キュウリと合わせたい」と思い、しゃきっとに立ち寄ったが、キュウリもアスパラも売り切れていた。
その日のわが家の食卓に上った蒸し鶏に、ミックスサラダを添えて食べてみた。それぞれの野菜を交ぜてトータルで味わうと、レッドアジアンマスタードの辛み、ベビーリープの苦みなどがアクセントになっている。サラダほうれん草のしゃきしゃきした食感も心地よい。ただし、辛みと苦みがある2種の野菜は子ども向きではないようだ。次回はベーコンやハム類、ハンバーグなどをパンではさんで食べたい。キュウリも添えて。
使い勝手のよい菅原さんのミックスサラダは50グラム入って1袋110円。5月中旬まで鶴岡市覚岸寺のしゃきっと=電0235(29)9963=で販売している。
2009年4月25日付紙面掲載