文字サイズ変更



  • プリント用表示
  • 通常画面表示

「黒小豆」半分できれいな色に

お祭りや婚礼をはじめとした祝い事に赤飯は欠かせない。「アズキがいっぱい入っている赤飯は苦手という人にはこれがおすすめです。半分の量できれいに色が出ますから」。三川町の産直みかわで黒小豆を販売している佐藤ゆみさん=天神堂=が笑顔で話す。

5年ほど前、知人に種をもらって栽培を始めた。黒小豆の読み方については「アズキかササゲかどっちか分からないです。勝手に黒アズキと名前を付けていますけど」と笑う。赤飯にはササゲを使う地方もあり、佐藤さんも自分の「小豆」がどちらかは判別できないという。

「これが黒小豆でこっちが普通のアズキです」。実物を見せてもらった。アズキが赤紫色なのに対し、黒小豆の方は確かに真っ黒。これなら半分の量で色が付くというのもうなずける。

6月中旬に種をまき、10月に収穫する。「天気のいい日にサヤごと取って皮をむき、天日で干します。元気がいい野菜なので追肥をする必要がないんです」と話す。

佐藤さんが炊いてくれた赤飯と黒小豆。後ろが普通のアズキ

「食べてみてください」。くいがけで自然乾燥させた佐藤家のもち米を使い、黒小豆で炊いた赤飯をごちそうになった。色がきれいに仕上がっている。当たり前だが、赤飯そのものだ。確かに「小豆」があまり入っていない。個人的には少ない方が好みなので、こんな赤飯は大歓迎。でも、「小豆はたくさんほしい」という人には物足りないかもしれない。

佐藤さんは黒小豆の袋に赤飯を炊く際の分量を書いたシールを添えている。「普通のアズキと同じと思って買った人が、分量を間違ったら大変と思って。パソコンは使えないので1枚ずつ手で書いています。この分量できれいに色が付きますよ」と強調する。

お土産にいただいた赤飯を編集局のスタッフと分けて食べた。「もっちりとしておいしい」と好評だった。

佐藤さんのおすすめレシピはもちろん赤飯。ほかの料理法については「真っ黒なので煮て食べようとは思わないようです。アズキの代わりに使った人もいましたが、『黒くてだめだった』と言っていました」。やはり赤飯がいいらしい。

赤飯は「外注」で済ますという家庭も多い。佐藤さんのレシピを見ると、それほど難しくはなさそう。進学、就職シーズンという「門出」の季節やお祭りで、自前の赤飯に挑戦してみるのもいいかもしれない。

いろいろと調べてみてもアズキかササゲか分からなかったが、さる方に「アズキでよいと思います」と教えてもらった。

佐藤さんの黒小豆は150g入って1袋150円。これが2升分なのでくれぐれもお間違えのないように。産直みかわのほか物産館マイデルでも販売している。

佐藤さんのおすすめレシピ

黒小豆の赤飯

○材料

もち米1升、黒小豆75g、塩20g

○作り方

  1. 黒小豆を煮る。
  2. もち米を黒小豆の煮汁に一晩浸しておく。浸した汁(2合半)はとっておく。
  3. もち米をザルにあげた後、塩と黒小豆をまぜる。
  4. 蒸し器に3を入れて1時間ぐらいふかす。
  5. ふかしたもち米と煮汁をまぜて、蒸し器に戻して40分ふかすと出来上がり。

2008年2月10日付紙面掲載

トップページへ前のページへもどる
ページの先頭へ

Loading news. please wait...

株式会社 荘内日報社   本社:〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町8-29  (私書箱専用〒997-8691) TEL 0235-22-1480
System construction by S-Field