受験シーズン真っただ中です。お子さんのことが心配な親御さんもいらっしゃるかと思います。今回は、「頭が良くなる魚」をご紹介しましょう。
「さかなさかなさかな…」で始まる歌にもあるように、魚を食べると頭が良くなると、漠然と思っている人もいるかもしれません。わたしは学者ではありませんので、学術的なことは分かりませんが、「頭が良くなる魚」に含まれている成分としてDHAがよく知られています。
DHAについていろいろと調べてみました。DHAとはドコサヘキサエン酸のことです。人間の脳の中にDHAの成分が含まれていて、食べ物でそれを補うと頭の回転が良くなるということでした。脳には海馬(かいば)という器官があり、そこにDHAが多く見られるそうです。
海馬は記憶力や学習力に関係する場所です。そこにDHAを取り入れることで集中力、判断力や記憶力を高める手助けになるということでした。これが不足してくると、脳細胞が死んでしまうこともあるというのです。わたしもDHAを摂取することの必要性を強く感じました。
DHAを多く含み簡単に食べることができる魚はサンマです。今は漁期が終わっているため、手に入るのは解凍サンマになります。でも、店頭に並んでいるサンマの大半は、旬の時期に捕れたものを冷凍しておいたものですから、おいしく食べていただけると思います。サンマは大きいものほど脂が乗り、DHAも豊富に含まれていると考えられます。少々値が張っても大きめのサンマを買うようおすすめします。
DHAが多く含まれている魚はほかにもいます。脂が乗っているというのが前提ですが、サバやイワシなど青背魚(青魚)が挙げられます。頭だけでなく体にもいいので、青魚、光り物は苦手という方にもぜひ食べてほしいと思います。
(鶴岡水産物地方卸売市場手塚商店社長・手塚太一)
2009年2月26日付紙面掲載