2021年(令和3年) 8月8日(日)付紙面より
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鶴岡市羽黒町松ケ岡の国指定史跡「松ケ岡開墾場」の本陣前にある郵便ポストがクラシカルな丸形に置き換えられ、6日に除幕式が行われた。今年の松ケ岡開墾150年を祝おうと、同様に、郵便制度開始150年を迎えた日本郵政グループの地元関係者が「同じ時代を歩んだ縁を大事にしたい」と、これまでの角形から丸形ポストに変更した。併せて同日から、開墾場の記念スタンプと羽黒地域の3郵便局の記念小型印を押印できる限定300枚の「御集印帳」の配布もスタートした。
日本の赤い丸形ポストは明治時代に考案されたもので、明治初期の大蚕室が残り、明治の風情を残す松ケ岡の景観にマッチするものとして置き換えられた。設置された丸形ポストは高さ133センチ、直径46センチ。50年前に製造され、昨年まで市内で活躍していたものを、再活用した。
除幕式で、日本郵便東北支社山形県西部地区連絡会統括局長の後藤勝鶴岡道形町郵便局長があいさつし、松ケ岡開墾場総長で旧庄内藩主酒井家18代当主の酒井忠久さんや地元の子どもたちとともに除幕。松ケ岡の子どもたちは早速、祖父母に宛てた手紙を丸形ポストに投函した。酒井さんは「松ケ岡に合うクラシカルな形のポストが設置され、明治の風情あふれる景観の魅力に深みが増す」と歓迎していた。
一方、A4サイズの台紙の「開墾150年記念御集印帳」は、開墾場と羽黒地域の羽黒、羽前泉、手向の3郵便局を回って記念スタンプと記念小型印を押印するもの。御集印帳はこの4カ所で無料配布しており、松ケ岡開墾場では2番蚕室1階の「一翠苑」に御集印帳とともに記念スタンプがある。
11月24日まで松ケ岡本陣前に設置された丸形ポストへ投函された郵便物と3郵便局が取り扱う郵便物には、記念事業の一環で、記念小型印が消印として押印される。