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荘内日報ニュース


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2024年(令和6年) 7月24日(水)付紙面より

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公益大公立化「26年4月」で合意 財政負担割合も合意 10月以降準備本格化 県と庄内2市3町検討会議

 東北公益文科大(酒田市)の公立化と機能強化に関する県と庄内地域2市3町の首長による第2回検討会議が22日、県庁と各市町をオンラインで結んで行われ、2026年4月に公立化を目指すことで合意した。県と2市3町の財政負担割合についても合意し、8月上旬に公益大を加えた枠組みで基本合意書を交わす。10月以降に公立化に向けた準備作業を本格化させる。

 大学を運営する公立大学法人は県と既存の一部事務組合「庄内広域行政組合」(2市3町で構成)で設立する。8月5日には広域行政組合議会を開催し、県などが議員に説明する。

 この日の会議で確認したスケジュールによると、基本合意後、9月に県と各市町の議会に公立化に向けた準備経費を計上した補正予算を提案。議決を経て、10月以降に設立法人の組織体制や定款、出資財産、6年間の中期目標などの具体的な検討に入る。手続きが順調に進めば、25年度中に総務省と文部科学省に公立大学法人の設立認可を申請し、同年度内の認可を見込む。各議会に諮る当面の準備経費については県が精査した上で、各市町に提示する。

 年間2―5億円が見込まれる財政負担の割合は、県55%、2市3町45%。45%の内訳は酒田市26・9%、鶴岡市13・5%、庄内町1・8%、遊佐町1・5%、三川町1・2%で、県と各市町とも異論なく了承された。

 機能強化に関しては、公益大が26年4月の開設を見込んで、国際系の学部・学科の新設を計画。これとは別の新学部・学科を開設する場合には、設立する法人の中期目標に具体的な内容を反映する必要があることから、この日の会議では最短で公立化から3年程度要することが、県の担当者から説明があった。

 首長による検討会議では、23、24年度の定員(235人)割れの現状から、各市町の首長から「できるだけ早い対応が必要だ」などの発言があり、26年4月の公立化を目指すことで一致した。また公立化に合わせた機能強化を含め「公益大の新たな魅力を創出する必要がある。一緒に取り組みを進めたい」との発言もあり、機能強化を巡っては大学院が設置されている鶴岡市の皆川治市長が「専門家も交え、大学院の機能強化についてもしっかりと議論してほしい」と指摘した。吉村美栄子知事は「大学と地域がウィンウィンとなることを期待している」と述べた。

 会議後、矢口明子酒田市長は「公立化の時期の目標が示されたことは意義深く、大きく展望が開けた。今後は認可手続きなどしっかりと準備を進める必要があり、引き続き県と庄内2市3町が足並みをそろえ取り組んでいく」と語った。


2024年(令和6年) 7月24日(水)付紙面より

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酒田舞娘と交流 地元の魅力支える人たち 十坂小で特別授業

 酒田市の十坂小学校(五十嵐敏剛校長)で22日、酒田舞娘(まいこ)を招いた特別授業が開かれた。芸妓(げいぎ)の小鈴姐さん、酒田舞娘の鈴華さんと鈴千代さんの講話・演舞を通し、6年生27人が「酒田の魅力」について知識を深めた。

 連綿と受け継がれてきた酒田の文化と魅力、それを支える人について児童たちから理解を深めてもらおうと、総合学習の一環として酒田DMO(同市、荒井朋之理事長)の協力で昨年に引き続き同校が企画した。

 児童たちを前に、小鈴姐さんは江戸―明治期に遠隔地貿易の主役だった北前船による京文化の酒田伝来、酒田舞娘の誕生などに関して講話。「料亭を訪れるお客さんをおもてなしするのが酒田舞娘の仕事。踊りを見せてみんなを楽しませている。顔が白色なのはろうそくの明かりで照らされた時、きれいに見えるようにするため」と。児童たちに対して「酒田以外の世界を見てほしい。いろいろ見ることで、『こんなに住みよい街はない』と酒田の良さを実感するはず」と呼び掛けた。

 小鈴姐さんが奏でる三味線の音色と唄に合わせ、酒田舞娘2人が長唄「青すだれ」と、地元の「酒田甚句」「花笠音頭」の計3番で華やかな舞を披露。児童たちはお座敷遊び「おまわりさん」も体験した。新城菜乃(なの)さん(11)は「舞娘さんを見るのは2回目。これまで知らなかったことを多く教えてもらい、もっと詳しく酒田について知りたいと思った」と話した。

酒田舞娘と一緒にお座敷遊びを楽しむ児童たち
酒田舞娘と一緒にお座敷遊びを楽しむ児童たち


2024年(令和6年) 7月24日(水)付紙面より

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震災やコロナ物故者慰霊 庄内十三仏霊場開創30周年合同法要

 庄内4市町の13寺院でつくる「庄内十三仏霊場」の開創30周年に合わせ、全国各地の震災や新型コロナによる物故者を慰霊する合同法要が21日、鶴岡市丸岡の天澤寺(庄司良圓住職)で行われた。

 合同法要は庄司住職が会長を務める庄内十三仏霊場協会が実施した。同寺境内に5年ほど前、阪神・淡路大震災(1995年)や東日本大震災(2011年)の災害物故者供養のため大宝塔を建立したが、コロナ禍のため大規模な法要を行えなかった。今回、同霊場開創30周年の節目に合わせ、熊本地震(16年)や今年元日に発生した能登半島地震、コロナによる物故者も交えて慰霊法要を行うこととなった。

 この日午前9時に式典が始まり、庄司住職をはじめ庄内十三仏霊場に関わる各寺院の関係者など僧侶約20人が法要に参列した。庄司住職が物故者の慰霊と世界平和を祈念して読経し、僧侶全員が般若心経を唱える中で、集まった100人余りの一般参列者や来賓が次々に焼香。大宝塔の前で静かに手を合わせ、地震や病気で亡くなった人たちの冥福を祈っていた。合同法要の後は恒例の清正公大祭が同寺本堂で行われ、加藤清正公の一族や家士などの供養や大般若大祈祷(きとう)などがしめやかに執り行われた。

大宝塔の前で庄司住職(左端)など僧侶たちが読経する中、一般参列者が次々と焼香した=鶴岡市丸岡の天澤寺
大宝塔の前で庄司住職(左端)など僧侶たちが読経する中、一般参列者が次々と焼香した=鶴岡市丸岡の天澤寺


2024年(令和6年) 7月24日(水)付紙面より

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小中高生が研究披露 公益大 ジュニアドクター鳥海塾

 科学技術の発展をけん引する人材育成に向け、小中学生を対象に酒田市の東北公益文科大学(神田直弥学長)が展開する教育プログラム「ジュニアドクター鳥海塾」で、第2段階に“進級”した小・中学生、研究を継続する高校生(ジュニアリサーチャー)による中間発表会が20日、学内で行われた。小・中学生のうち上位者は科学技術振興機構(JST)主催「サイエンスカンファレンス2024」に出場する。

 科学技術イノベーションをけん引する傑出した人材の育成に向け、意欲があり、能力の高い小・中学生を発掘し、その能力を伸ばすことを目的にしたJSTの支援制度「ジュニアドクター育成塾」に、公益大が応募した「鳥海山の頂から世界をめざせ!地域の未来を情報技術で切り拓(ひら)くジュニアドクター育成塾(科目名・ジュニアドクター鳥海塾)」が選定されたことを受け、2021年度から続く教育プログラム。現在4期目に入っている。

 「進級制度」があり、1―3期生のうち一定以上の評価を受けた塾生たちは神田学長、広瀬雄二教授、山本裕樹教授、植田和憲准教授、ノヴァコフスキ・カロル講師の専門演習(ゼミ)に参加する形で研究を継続。今回は小学6―高校3年の計18人がポスター・動画でこれまで2―4年にわたって取り組んできた成果をそれぞれ発表した。

 公益大教員、一般参加者が見守る中、塾生たちは研究成果を披露。「センサーを使った天気予報」のテーマでポスター発表した村田佳史さん(酒田六中1年)は、センサーに興味を持ち、その中でも天気予報に使用される温度・湿度・気圧センサーについて考察中。「超小型コンピューターを使って温度を計るためのプログラムを構築したい。サイトを立ち上げ、『気温に合った服装』『傘の有無』を紹介するなどオリジナル性を持たせたい」と述べた。

 「サイエンスカンファレンス2024」は、10月12(土)、13(日)の両日に都内で開催される。それに向け、塾生たちは研究のブラッシュアップを図る。

学生と机を並べて研究してきた成果を披露する塾生
学生と机を並べて研究してきた成果を披露する塾生


2024年(令和6年) 7月24日(水)付紙面より

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公益大の26年春の公立化が実現

 東北公益文科大学(酒田市)の公立化と、機能強化による新学部設置が、2026年4月に実現する。22日の会議で、県と庄内5市町が財政負担割合で合意した。01年4月の開学から25年の節目の年に、新たなスタートを切ることになる。少子化が進む中で定員割れしている大学が全国で増えている。公立化による新機軸を打ち出すことで地域に根差し、国内外で活躍できる人材が育つことに期待を寄せたい。

 公益大の公立化は、県と「庄内広域行政組合」(2市3町で構成)で組織する公立大学法人が運営を担い、財政負担割合も県と庄内2市3町間で合意した。公立化は地元経済団体の強い要望でもあり、目指すところは地元を支える有為な人材を輩出することである。

◇      ◇

 公益大は01年、公設民営方式で創立し私立大学としてスタートした。「公益学」という全国の大学に先駆けた単一学部制は、将来の福祉政策の重要性と人材育成を見越したものだった。学部定員は235人。22年度まで 6年続けて定員を超えたが、23、24の両年度は定員に満たなかった。経営の安定と新学部設置による、より魅力ある大学づくりは以前から求められていた。

 地方の小規模大学は経営基盤が弱い。新田嘉一理事長は09年、吉村美栄子知事に乞われて理事長に就いた。4年後、それまでの学長中心から理事長中心の大学運営へ方針転換。定員割れを解消した17年、「公立化」を県に要請した。大学の経営が苦しければ、教員の研究費や学生の人材育成にも影響することを心配し、吉村知事への要請だった。

 大学は国公立、私学とも少子化による定員割れで経営が苦しい。進学率は高いものの、入学者の絶対数が減っている。国立大学であっても経営が苦しいのは、04年に独立行政法人化され、「運営費交付金」が減らされたためでもある。国の交付金に頼るだけでなく、経営努力による自主財源の確保を求められている。最近、東大が授業料の値上げを検討して波紋を広げたのには、そうした背景がある。

◇      ◇

 公益大の公立化での財政負担は県55%、2市3町で45%。この割合は公設民営での開学時と同じ。2市3町の割合は酒田市26・9%、鶴岡市13・5%、庄内町1・8%、遊佐町1・5%、三川町1・2%。

 高橋和雄元知事は『自伝的回想録』で、県内の高等教育機関の在り方について「大学が内陸に偏重している」と、バランスの取れた配置の必要性を語っている。今年春、新庄市に県立東北農林専門職大学が開学した。公益大の公立化によって、高橋元知事が指摘した、県内の国公立大学のバランスが取れるということになるが、公立化が終着点でなく、公益大をより魅力ある大学にしていくためのスタートとしたい。

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