2024年(令和6年) 12月12日(木)付紙面より
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チョウの一種「ウラナミシジミ」が12月に入っても鶴岡市に生息していることを自然調査団体のメンバーが確認した。例年、11月20日前後まで見られていた。温暖化が影響しているものとみられている。
ウラナミシジミはアフリカやヨーロッパ、オーストラリアなどに広く分布する。国内では日当たりのいい草原に生息し、幼虫はエンドウ、ヤブツルアズキ、クズなどマメ科の植物を好んで食べて成長する。
鶴岡市で確認された場所は米子、早田、鼠ケ関。植物の植生を調べているフロラ山形の会員が見つけて写真撮影した。鼠ケ関マリーナの近くでは2匹が繁殖行動のような飛び方(巴卍(ともえまんじ)飛行)を見せたという。写真はチョウを中心とした昆虫を研究している東京大学総合研究所の矢後勝也博士に生態資料として送った。
フロラ山形の会員は「矢後博士からは『12月に山形で見られたのは珍しい。少なからず温暖化の影響はあるでしょう』と言われた。キクの花に止まり蜜を吸っているところを撮影してみた」と話した。
2024年(令和6年) 12月12日(木)付紙面より
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鶴岡まちなかキネマで14日(土)から1週間限定上映される映画『有り、触れた、未来』に合わせ、18日から4日間連続でキャストや監督によるアフタートークが行われる。最終日には俳優の手塚理美さんも登壇するほか、山王キネまち大学(NPO法人公益のふるさと創り鶴岡)が主催する「未来を守る防災フォーラム」も行われる。
『有り、触れた、未来』は東日本大震災から10年後の宮城を舞台に、幾つもの「ありふれた物語」が微妙につながりながら同時進行で描かれる群像劇。震災の語り部として全国で講演活動を続けている齋藤幸男さん(元石巻西高校長)の著書『生かされて生きる―震災を語り継ぐ―』を原案に、22人の若手俳優からなる「UNCHAIN10+1」が企画、『九月の恋と出会うまで』の山本透監督が脚本も務めた。
18日から20日までのアフタートークは、出演者の1人でプロデューサーの舞木ひと美さんで、映画終了後約15分間を予定(上映時間調整中)。鑑賞料金は通常料金。21日は午前11時からの回終了後、舞木さんのほかに山本監督、手塚さん、原案著者の齋藤さんが登壇。鑑賞料金は大人が1000円、高校生以下は無料。各種招待券は使用できない。
防災フォーラムは21日午後2時45分から4時まで、齋藤さんによる防災ワークショップと関係者によるリレートーク。山本監督、舞木さんのほかに、ボランティア活動を実践している山形県青年の家の斎藤裕輝さん、朝暘第四小校長の大川岳二さん、鶴岡東高校野球部の高木渚月さん、鶴岡災害ボランティアネットワーク代表理事の村井勢一さんが体験発表などを行う。
フォーラムの参加希望者には14日から、まちキネ窓口で整理券を配布する。定員は78人。
問い合わせは鶴岡まちなかキネマ=電0235(64)1441=へ。
2024年(令和6年) 12月12日(木)付紙面より
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鶴岡市芸術文化協会(小林健郎会長)は、第19回鶴岡市芸術祭の受賞公演を決定した。最高賞の芸術祭大賞には白甕社(齋藤拓委員長)の「創立100周年記念白甕社美術展」が輝いた。授賞式は21日(土)午後3時から同市の東京第一ホテル鶴岡で開催される「芸術祭閉幕のつどい」の席上で行われる。
市芸術祭は新市発足を機に、2006年度に旧6市町村の各芸術文化団体と市教委の主催で新たにスタート。本年度は8月28日から今月1日まで、47団体計40公演を繰り広げ、約3カ月間にわたり鶴岡の芸術の秋を彩った。今月6日の同協会理事会で芸術祭大賞と芸術祭準大賞各1公演、芸術祭優秀賞3公演を決めた。
大賞に決まった白甕社の創立100周年記念美術展は8月28日―9月8日に鶴岡アートフォーラムで開催。庄内画壇の礎を築いた先人や現在の会員と一般公募者、子どもたちの作品など300点近くを展示した。選考では「創設期からのゆかりの作家たちの名作が多数展示され、一般や会員たちの意欲的な作品と並べることで、先達の息吹が現在に生きていることを示してくれた。世界的に活躍する絵本作家とのワークショップで制作した子どもたちの作品も展示され、白甕社の過去・現在・未来を混在させた素晴らしい記念展だった」と評価された。白甕社の大賞受賞は2014年度の第9回芸術祭以来2度目。
準大賞には、「完成度の高さ、より深く合唱の本質に迫ろうとする演奏」が高く評価された、鶴岡土曜会混声合唱団(佐藤大吾代表)の「第73回定期演奏会」が選ばれた。優秀賞には▽出羽庄内市民ミュージカル若手塾(大井卓磨代表)ミュージカル「蜂子の皇子物語―神様と友達になった夏休み」▽庄内水彩画会(鈴木幸治代表)第34回庄内水彩展▽鶴岡吹奏楽団(大場輝和代表)第39回定期演奏会―が選ばれた。