2024年(令和6年) 4月28日(日)付紙面より
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地域の財産有効活用へ
ファンの期待に応えスタッフ決意新た
鶴岡市熊出の温泉施設「かたくり温泉ぼんぼ」が27日、営業を再開した。地元・朝日地域の住民で組織する「NPO法人こみっとAFC」(菅原和則理事長)が運営する。初日から「ぼんぼファン」が訪れ、温泉入浴を楽しんだ。
この日は正面玄関エントランスでオープニングセレモニーが行われ、こみっとAFCの菅原理事長ら関係者がテープカット。地元和太鼓グループ「祥雲御山(しょううんみやま)太鼓」のメンバーが威勢よく太鼓を打ち鳴らし、ぼんぼの再出発を祝った。
菅原理事長は「地域の貴重な財産を有効活用するためトライアル営業を経てこの日を迎えた。スタッフ一丸となって努力し、ぼんぼファンの期待に応えたい」と話した。昨年8月から3カ月間のトライアル事業では目標に掲げた1日平均150人の利用があり収益計画の審査を経てこみっとAFCが通年営業する運びとなった。
ぼんぼの利用時間は午前10時―午後9時。毎月第1、第3水曜日は休館となる。料金は大人(中学生以上)450円、小学生150円、未就学児は無料。お得な回数券(11回券4500円、23回券9000円、1カ月券1万円)も窓口で販売している。
問い合わせは、ぼんぼ=電0235(26)1638=へ。
2024年(令和6年) 4月28日(日)付紙面より
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致道博物館(酒井忠順館長)で27日、国指定重要文化財「旧西田川郡役所」の3年ぶりの再公開と、美術展覧会場で旧庄内藩主酒井家初代・徳川四天王筆頭の酒井忠次ゆかりの国宝の太刀二振りなどを公開する展示会「国宝展示 大名 酒井家の名宝」が始まった。ゴールデンウイークが始まり、県内外から大勢の来場者でにぎわいを見せていた。
旧西田川郡役所は、5年前の山形県沖地震で被害を受けて公開を中止していたもので、クラウドファンディングなどで支援を募り、常設展示内容を一新しリニューアルオープン。1階に日本を代表するドールハウス作家の故・礒貝吉紀さんの作品のうち西洋関連28点、極小雛(ひな)道具研究家・川内由美子さんから寄贈された約2000ピースの欧州アンティークミニチュア洋食器を展示。2階には庄内の歴史を伝える各種考古資料を展示した。建物上部の時計台にある大時計(直径90センチ、電気式)も修理し、今月初めに再始動した。
「酒井家の名宝」は4―6月に県とJR東日本が展開する「山形県春の観光キャンペーン」に合わせ、6月17日まで開催。忠次が織田信長、徳川家康から拝領した国宝「太刀銘真光」「太刀銘信房作」、重要文化財「短刀銘吉光(名物信濃藤四郎)」、初出品となる酒井家3代・忠勝が3代将軍・家光から拝領した「太刀銘延房」の刀剣類をはじめ、甲冑(かっちゅう)や書画、茶道具、能装束など「酒井家の名宝」約50点を展示。江戸幕府が将軍の代替わりのたびに諸大名に発給した領地支配を認める証明書「御判物(ごはんもつ)」は今回、初めて全てをそろえて公開した。御判物には将軍の花押が記されている。
リニューアルオープンと名宝展開幕の記念セレモニーが、旧西田川郡役所前庭で開かれ、酒井館長が「多くの方々の支えで、再始動できた。今後50年、100年続く博物館を目指す」とあいさつ。酒井忠久名誉館長らと共にテープカットで祝った。名宝展は「刀剣乱舞ONLINEゲーム」との連携企画で、セレモニーには宣伝隊長「おっきい こんのすけ」も参加した。