2012年(平成24年) 7月11日(水)付紙面より
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酒田市の飛鳥中学校(渡部俊明校長)と酒田ふれあい商工会(中瀬義秋会長)が連携し、地元特産の素材を用いて加工食品、小物を作り、生徒たちが販売までを一環して学ぶ「飛鳥ブランド学習」で、同校2年生53人が10グループに分かれて考えた新商品のプレゼンテーションが9日、同市のひらたタウンセンターで行われた。中瀬会長ら商工会メンバーが審査した結果、本年度は全ての商品を試作し、10月の「さかた産業フェア」での販売を目指す。
同校では、生徒に地元の産品や文化などに興味を持ってもらい、それらを基にした商品を開発することで企画力を高める一方、プレゼンテーション(発表会)を通して表現力のアップも図ろうと2009年、2年生を対象にした「飛鳥ブランド学習」をスタートさせた。活動も4年目を迎え、これまで生徒が提案したものの中には、地元企業が実際に商品化し一般販売されているものもある。
本年度の学習は5月にスタート。中瀬会長の講演などを経て4―7人で構成した10グループそれぞれがこれまで、赤ネギやだだちゃ豆、豚肉、庄内麩(ふ)、米粉、ダリアなどを用い、若いアイデアを詰め込みながら商品の特徴や作り方、販売戦略などを考えてきた。
この日は、商工会関係者や同校1年生61人、保護者らが見守る中、グループ単位で楽しい寸劇を交えてプレゼン。その後、2時間にも及んだ中瀬会長ら商工会メンバー6人による審査の結果、地元企業が全ての商品の試作品を作ることになった。
生徒の一人、今井捺稚さんは「対立したり、焦ったりと、グループでたくさん悩みながら何とかここまで来た。良い商品ができれば」と語った。中瀬会長は「プレゼン自体は面白く、よく勉強したなあという思い」、渡部校長は「素材をよく研究し、よく発表した。地域の良さを知ることは進路を考える上で土台となる。夢を膨らませて」とそれぞれ話していた。
今後は、地元企業と生徒たちが協議しながら試作品を作り、8月上旬に商工会内部で、さらに改良を加えて9月14日には生徒・教職員を交えてそれぞれ試食会を開催する予定。10月中旬のフェア会場での販売を目指す。