2021年(令和3年) 3月30日(火)付紙面より
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三川町のふるさと納税返礼品の「モクズガニ」が人気を集めている。町内を流れる赤川で捕れた天然のものを生きたまま発送しているのがポイント。注文は多い年で200件を超えたこともある。
モクズガニは食用として有名な「上海蟹」に近い種類。日中は石の下などにひそみ、夜になると動きだす。漁期は例年10月から11月。カニかごに魚のあらなどを入れて捕まえる。資源的にも多く、特にみそ汁にすると、だしが出ておいしいという。
「庄内平野のど真ん中に位置し、どうしてもコメ中心になってしまいがちだが、それでは特徴がない」と模索する中でモクズガニに着目。赤川漁業協同組合に話を持ち掛け2016年に返礼品として扱ってみることにした。
すると「生きたままの発送はとても珍しい」「懐かしい味がしていい」などの評価を受けてヒット。16年は149件、17年は最多の206件、18年は202件、19年は118件の注文があった。
1箱(1キロ)で、6?8匹が入る。漁の期間は短いが、収益の一部は赤川漁協組合員の手間賃になっている。
町担当課では「天然モクズガニの返礼品を通して、県外の人たちに三川町を知ってもらうきっかけになればうれしい」と話している。
2021年(令和3年) 3月30日(火)付紙面より
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鶴岡市温海地域の福栄保育園(五十嵐美智園長、園児11人)の閉所式が28日、同市木野俣の同園で行われ、関係者約50人が出席し、25年間にわたって地域の子どもたちの育成に取り組んできた同園への感謝を告げた。
福栄保育園は、昭和30―40年代に福栄地区の国道345号沿いにある各集落に開設されたへき地保育所が合併し、1995年9月に開所した。社会福祉法人あつみ福祉会(伊藤彦市理事長)が運営を担い、これまでに約200人が卒園している。少子化による園児数の減少に伴い本年度末で閉所し、在園児は4月から、あつみ福祉会が運営するあつみ保育園(同市温海)に移る。
閉所式で伊藤理事長が「保育園の歴史に幕を下ろすことは大変残念。地域に見守られ、豊かな自然の中で子どもたちが育まれてきたことに感謝します。地域の宝である子どもたちをこれまで以上に大事に育てなければならない。その一翼を担っていく」と式辞。来賓代表で皆川治市長らがあいさつした。
園児たちは式の初めに園歌を歌い、最後には記念アトラクションとして法被姿で鳴子を手に「よさこいソーラン節福栄バージョン」の踊りを披露。かわいらしく、元気な姿で園にお別れを告げた。
福栄保育園の施設は4月以降、あつみ福祉会が運営するあつみ、鼠ケ関、山戸の3保育園の保育活動などに活用していく。