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2022年(令和4年) 9月9日(金)付紙面より

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女性消防士 増えたらいいな 公益大生が募集パンフレット制作 漫画ストーリーでアピール

 女性消防吏員の新規採用に向けて酒田地区広域行政組合消防本部(日下部進消防長)が、東北公益文科大学(神田直弥学長)の学生5人と共に作業を進めてきた募集用漫画パンフレット「女性消防職員のなりかたって知ってる?in酒田」が完成した。短編ながらオールカラーの本格的な仕様で、作画を担当した公益大3年の庄司桃音さん(20)は「女性の活躍する場・働く場が広がり、女性消防士が増えたら」と話した。

 消防業務の多様化が進み、全国各地で女性消防士が活躍している。酒田消防には現在、219人の消防吏員が在籍するが、このうち女性は県消防学校入校中の1人を含め2人のみ。割合は0・9%で、全国平均の3・2%に遠く及ばない。採用増に向けて酒田消防は昨年6月、庁内に若手中堅職員による「女性消防吏員採用促進プロジェクトチームSKT」(佐藤義明リーダー、9人)を組織。SKTは▽周知▽興味▽体験―の頭文字から取った。

 一方、コロナ禍で学生のインターンシップ(就業体験)実施が困難になったことから公益大は、体験受け入れ先から提示された課題の解決策を学生たちが考察する「課題挑戦型インターンシップ」を展開。酒田消防から昨年春、「女性消防士を増やすための方策」を提示され、当時2年で現在3年の関明日香さん、堀部優花さん、本間由賀那さん、吉田紗香さんの4人が挑んだ。4人は▽漫画によるパンフレット制作▽消防女子会の開催―といったアイデアを出して同10月の報告会では、作画を担当した庄司さんも加わり、防火服・救助服に身を包んで発表、最優秀賞に輝いた。

 「かなり具体的なアイデアだったため具現化したかった」(酒田消防総務警防課)と、漫画パンフレット制作作業は今年春にスタート。関さんら4人が練ったストーリーは、進路が決まっていない女子高校生が酒田消防主催イベントに参加し、女性消防士から業務内容やワークライフバランス、採用試験などを聞き消防士を目指すというもの。イラストが得意な庄司さんが絵を担当。プロジェクトチームが全面監修した。

 披露会が7日、酒田消防で開かれ、庄司さんと関さん、堀部さんが出席。松田健一消防次長兼総務警防課長が「女性消防士増にはまずは採用試験受験者を増やすことが必要。この漫画パンフレットは募集の強力なツールになる」とお礼、庄司さんに記念品を手渡した。

 庄司さんは「女性から興味を持ってもらえるよう、絵は『かわいい』『きれい』にこだわった」、関さんは「プロジェクトチームの皆さんから女性消防士を増やしたいという熱意が伝わった」、堀部さんは「女性も消防士になることができるということを漫画を通して知ってもらいたい」と話した。

 漫画パンフレットはA5判8ページ。1000部発行。管内の高校や公益大、体育施設、商業施設などに置く他、各中学校のGIGAスクール端末にデータ送信することにしている。これに合わせ酒田消防は会員制交流サイト「インスタグラム」を開始。11月23日(水)には「女性限定ワンデイインターンシップ」を開催する予定で、この中で「消防女子会」的な座談会を開く。

公益大生と酒田消防が制作した漫画パンフレット
公益大生と酒田消防が制作した漫画パンフレット

手掛けた学生たちを囲むプロジェクトチームメンバーら酒田消防職員
手掛けた学生たちを囲むプロジェクトチームメンバーら酒田消防職員



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