2022年(令和4年) 3月2日(水)付紙面より
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荘内銀行(本店・鶴岡市)は1日、田尾祐一代表取締役頭取(63)が取締役会長に就任し、新頭取に松田正彦取締役常務執行(54)が就くトップ人事を発表した。就任は4月1日。田尾氏は引き続き同行と北都銀行(本店・秋田市)を傘下に持つフィデアホールディングス(HD)社長を担い、2020年4月から2年間続いたHD社長と同行頭取の兼務を解消する形で、荘内銀行頭取の若返りを図る。
同行は20年度スタートの第4期中期経営計画で「お客さまの知恵袋 信頼され相談される銀行」をスローガンに法人と個人一体の営業展開によるワンストップ型の人材育成を進めるなど、収益力増強を図ってきた。こうした改革が軌道に乗り、一定の成果が挙がってきたこともあり、この時期のトップ交代となった。
頭取に就任する松田氏は鶴岡市出身。1990年に荘内銀行入行。取締役兼執行役員経営企画部長、取締役常務執行役員営業推進部長などを経て、20年4月から取締役常務執行役員本店営業部長。同行の中枢部門に携わり、次期頭取候補の一人と目されていた。
田尾氏は東京都出身。みずほ銀行常務執行役員などを経て16年6月フィデアHD取締役兼代表執行役社長に就任し、20年4月から荘内銀行頭取を兼務。
荘内銀行の上野雅史取締役会長(64)は6月の同行株主総会後に取締役を退任し、名誉顧問に就任予定。
2022年(令和4年) 3月2日(水)付紙面より
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庄内に古くから伝わるひな人形などを展示する街歩き企画「鶴岡雛(ひな)物語」と「酒田雛街道」が1日にスタート。会場となった各施設は華やかな空気に包まれ、春の訪れを告げている。
鶴岡市の致道博物館(酒井忠久館長)御隠殿では「鶴岡雛物語」展を開催=写真。1995(平成7)年から開催し、今回で28回目。旧庄内藩主酒井家の有職雛(ゆうそくびな)や旧家のおひなさまなど15組のほか酒井家へ輿入れした田安徳川家や熊本藩細川家の姫君が持参したひな道具、鶴岡市内の菓子店のひな菓子などを公開している。
今年は特別展示として鶴岡出身の書家・大井淑子さんの「かな書の世界?百人一首を中心に?」と、ひな道具研究家で蒐集(しゅうしゅう)家でもある川内由美子さん(東京都)による「極小雛道具?犬筥貝桶(いぬばこかいおけ)?」の競演も。
川内さんによると、貝桶と犬筥は、夫婦円満や子孫繁栄などの願いが込められており、江戸時代の武家の婚礼道具として婚礼行列の先頭を歩く重要な物だったという。「木屋」や「七澤屋」など江戸時代から明治の名店のものから、現代の有職彩色絵師・林美木子さんが今年制作したものまで、貝桶15組、犬筥32組を展示。川内さんは「これだけ一堂に展示できるのも今年限り。おひなさまと同じく、貝桶や犬筥が注目されたらうれしい」と話していた。
訪れた人たちも川内さんの解説に耳を傾けながら、顔を近づけて顔の表情の違いなどに見入っていた。
展示は4月3日(日)まで。今月6日(日)と27日(日)には「お雛菓子づくり体験」も行われる。