文字サイズ変更



  • プリント用表示
  • 通常画面表示

荘内日報ニュース


日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ
  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る

2023年(令和5年) 11月12日(日)付紙面より

ツイート

高橋さん宮原さんスケートの魅力伝える スワンスケートリンクで教室

 日本スケート連盟(JSF、本部・東京都新宿区、長島昭久会長)が主催する「基礎スケート教室」が11日、酒田市入船町の屋内スケート場「スワンスケートリンク」で開かれ、バンクーバー五輪メダリスト、世界選手権金メダリストでプロスケーターの高橋大輔さんや平昌五輪女子個人4位の宮原知子さんら元フィギュアスケート選手5人がトークショーや初心者教室などでスケートの魅力を伝えた。

 JSFでは、初心者を対象に全国のスケート人口を増やし、スケートのさらなる発展を目的に全国各地で「基礎スケート教室」を開催している。

 この日は高橋さんや宮原さんのほか、アイスダンスで高橋さんとペアを組んだ村元哉中さん、日本や世界を舞台に活躍した元フィギュアスケート選手の無良崇人さんや本郷理華さんの5人が特別講師となり、酒田市内の小学生を中心とした初心者約60人に、約1時間にわたって基本的な滑り方や曲がり方、バックなど一緒に滑りながら指導した。参加した池田充希(みつき)さん(7)は「有名なスケーターと一緒に滑れて楽しかった。やっぱり滑り方がきれいだった」と話していた。

 特別講師によるトークショーでは、今日参加した子どもたちに伝えたいことを問われ、「これをきっかけに競技を始めてくれればうれしい」(高橋さん)、「ここにいる選手も初めはゼロから始めた。興味があれば続けてみてほしい」(村元さん)、「少しでもスケートが楽しいと感じてくれれば」(宮原さん)などと話していた。


最終シーズン営業スタート

 酒田市の屋内スケート場「スワンスケートリンク」が同日、今シーズンの営業を開始した。スワンスケートリンクが設置されている市体育館はハザードマップの浸水想定区域内にあり、老朽化も進んでいることから市では本年度末で廃止する方針を示している。12日まで滑走料が無料となることから、朝から大勢の家族連れらが詰め掛け、最終シーズンの初滑りを楽しんだ。

子どもたちを指導する高橋さん
子どもたちを指導する高橋さん

特別講師5人によるトークショー
特別講師5人によるトークショー


2023年(令和5年) 11月12日(日)付紙面より

ツイート

NB市からようこそ 姉妹都市・鶴岡へ 大人も相互交流再開

 鶴岡市と姉妹都市盟約を結ぶ米国ニュージャージー州ニューブランズウィック(NB)市のマイケル・タブリン国際交流課長ら7人の訪問団が来鶴し10日、皆川治市長を表敬訪問した。コロナ禍の影響で中断している両市の中学生の相互派遣交流の再開など、友好交流のさらなる進展を確認し合った。

 訪問団一行は鶴岡との交流担当となっているタブリン課長のほか、NB市にあるラトガース大図書館学芸員のフェルナンダ・ペロンNB姉妹都市委員会会長、同大ビジネススクール広報担当者、レストラン経営者ら。9日に来鶴し、松ケ岡開墾場などを見学。10日は致道博物館を見学し、そば打ちや絵ろうそくの絵付けを体験した後、市役所を訪れた。

 皆川市長は「食や文化、歴史など鶴岡の魅力を感じていただければ」と歓迎し、「(コロナ禍前の)2019年に互いに6人ずつの中学生を派遣し合った。中学生同士の交流とともに、大人の交流もぜひ再開したい。ジェームズ・ケイヒル市長にもよろしく伝えてください」と述べ、タブリン課長は「私たちも姉妹都市の絆をさらに強くして深めたいと考えている。こちらこそよろしくお願いします」と応じた。

 一行は12日まで滞在し、鶴岡・NB友好協会(佐藤公力会長)による加茂水族館での歓迎交流会、市主催の出羽三山神社斎館での歓迎レセプションに出席。大日坊の即身仏拝観、山伏修行体験、同神社参拝など精進料理や精神文化などにも触れる。

 両市は、元庄内藩士・高木三郎がNB市にあるラトガース大で学んだことを縁に1960(昭和35)年に姉妹都市盟約を締結。コロナ禍で迎えた盟約60周年の2020年には、鶴岡・NB友好協会が友好の応援ソングを制作するなどインターネットを活用して民間レベルで音楽、芸術分野の交流を展開。こうした活動が高く評価され、同協会は20年度自治体国際交流表彰(総務大臣表彰)を受賞した。

鶴岡市役所を表敬訪問し、歓迎を受けたNB市訪問団一行=10日
鶴岡市役所を表敬訪問し、歓迎を受けたNB市訪問団一行=10日


2023年(令和5年) 11月12日(日)付紙面より

ツイート

考 国の財源は青天井ではない

 「金は天から降ってくる」はずもなく、「泉のように湧き出る」ものでもない。国の予算は「国民の血税」で賄われる。ところが、国民に金を配るのが政治家の仕事―とでも勘違いしているような大盤振る舞いである。岸田文雄首相が打ち出した経済対策の予算規模は13兆円余になる。

 2022年度の税収が伸びた。「30年ぶりの明るい兆し。税収増分を物価高に苦しむ国民に減税や定額給付で還元し、賃上げにつなげる」というが、多くを国債に頼る。低所得者層への支援は必要だが、高所得者層まで一律とはどうだろうか。

     ■

 3月末の国債や借入金を合わせた政府の債務、いわゆる“国の借金”は約1270兆円。国民1人当たりの換算で1000万円を超し、23年度予算114兆円余の11年分に当たる。

 家庭なら「入るを量りて出ずるを為す」のように、収入に見合った支出をし、借金をしないで家計を維持しようとする。還元は金が余っているので返すもの。しかし政府は「屋上屋を架す」ごとく、借金を積み重ねることをいとわない。税収増分を還元すれば財政赤字は減らず、将来世代が苦しむことになる。

 新潟県長岡市に「米百俵」の逸話が残る。北越戊辰戦争に敗れた長岡藩は食料に窮した。他藩からの見舞いの米百俵を、藩は「食べてしまえばなくなる。教育こそが地域を繁栄させ、人々の生活をよくする」と、米を売って学校設立資金の一部に充てた。金や物は後世に生きる使い方をしなければならない。

 ばらまきのはしりは「ふるさと創生一億円事業」。竹下登内閣が「自ら考える地域づくり事業を」と、全市区町村に使い道自由の1億円を配った。しかし成功例はまれで、意味のない無駄遣いで終わったケースが多い。

 西郷隆盛は「南洲翁遺訓」で、「会計出納は国家制度の基礎。時勢にまかせてルーズに会計を運用しては、結局は国民の重税につながり、国力は疲弊する」と述べている。

     ■

 物価高が収束しない。暮らしが楽でない高齢者世帯、単身での子育て世帯などへの支援は要る。給付金について街では「助かる」「すぐなくなる額」「この政策では将来がより不安になる」―などとの声が聞かれる。

 経済対策は負の財政を生み、今の子どもが大人になってから支払うことになる。そんな政策では子どもの将来が不安になり、若い世代が子どもを産み育てる気持ちになれるだろうか。

 選挙対策とも語られる「我田引水」的な経済対策である。将来世代に負担を付け回しするのは心苦しいという心を、為政者は持ち合わせていないようだ。

論説委員 粕谷 昭二


2023年(令和5年) 11月12日(日)付紙面より

ツイート

アフリカとの文化の違いに理解 泉小児童と山大農学部の留学生が交流 じゃんけん・質問コーナー・歌や踊り

 山形大農学部(村山秀樹学部長)のアフリカからの留学生を招いた交流会が10日、酒田市の泉小学校(齋藤太校長、児童289人)で開かれ、3年生と留学生たちが質問コーナーや歌を通して互いの国の文化などに触れた。

 同校では来年1―2月ごろにインターネットを通じて「アフリカ・ギニアの小学生」と交流するのを前に、ジャンベ(アフリカ太鼓)の世界的演奏者ソロ・ケイタさんを招くなど学習を深めている。留学生との交流会もそうした学びの一環として行った。

 この日は同大で学ぶ27―42歳のエチオピア、モザンビーク、ルワンダ、ケニア、セネガル、ナイジェリア出身の留学生男女計9人が同校を訪れ、3年生41人とじゃんけんで勝ったらサインをもらえるゲームや質問コーナーのほか、一緒に歌や踊りを楽しむなど交流。

 このうち、質問コーナーでは代表児童の「どうして山大を選んだのですか」「日本に来る前のイメージは」「日本に来て大変だったことは」などの質問に対し、留学生たちは「米の生産に興味があったので、産地として有名な山形に来た。大学では品質管理や土壌について勉強している」「日本人はみんな空手をしていると思っていた。食とアニメ文化の国」「言葉の壁に苦労した。日本語の勉強は大変だが、日本人の友達ができたことは喜び。日本人は伝統を大切に受け継いでいる人々で尊敬する」などと優しく応対。また「山形に来ておいしかったものは」との問いには、笑顔でみそ汁や芋煮、だだちゃ豆などを挙げていた。

 参加した太田菜絆(なずな)さん(8)は「最初は恥ずかしかったけれど、笑顔で丁寧に答えてくれて優しい人だと思った」、山大大学院農学研究科1年のアブバカール・アブドゥルカディル・ジェラニさん(33)は「お互いに違う文化を感じるとても良い機会になったと思う」とそれぞれ話していた。

アフリカからの山大留学生と交流する泉小児童
アフリカからの山大留学生と交流する泉小児童


2023年(令和5年) 11月12日(日)付紙面より

ツイート

風車と衝突 可能性高い 八森山のクマタカ死骸 東北環境事務所

 東北地方環境事務所は10日、鶴岡市の八森山風力発電所付近で6月に見つかった絶滅危惧種のクマタカの死骸について、風車との衝突を起因に死んだ可能性が高いとの見解を公表した。事業者に調査結果を伝え、改善措置を求めた。

 クマタカの死骸は風車5基(2021年11月稼働)のうち南側にある5号機付近で6月24日に見つかり、7月下旬に同事務所が引き取って調査した。獣医師らによる解剖やX線、CT検査などで、衝突などの強い外力で頸椎が脱臼して飛べなくなり、衰弱死したとみられるという。

 死骸が風車の直下で見つかったこと、周辺に飛行中に衝突するような高い施設が他にないことから、同事務所は「風車と衝突したことに起因して死亡した蓋然性(がいぜんせい)が高い」と判断。同事務所は9日に事業者のジャパン・リニューアブル・エナジー(東京)に対し、「専門家に助言を求め、必要とされた保全措置の実施」を求めた。クマタカは「種の保存法」に基づく希少種として環境省レッドリストに記載されており、同省などによる調査では、国内生息数1800羽程度という。



日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ

記事の検索

■ 発行月による検索
年  月 

※年・月を指定し移動ボタンをクリックしてください。
※2005年4月分より検索可能です。

 
■ キーワードによる検索
   

※お探しのキーワードを入力し「検索」ボタンをクリックしてください。
※複数のキーワードを指定する場合は半角スペースを空けてください。

  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る
ページの先頭へ

Loading news. please wait...

株式会社 荘内日報社   本社:〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町8-29  (私書箱専用〒997-8691) TEL 0235-22-1480
System construction by S-Field