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荘内日報ニュース


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2023年(令和5年) 11月5日(日)付紙面より

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Hisu花 イルミネーション輝く 藤棚、アーチ彩る 来年1月8日まで 映えスポットも

 鶴岡市の藤島歴史公園Hisu花(ヒスカ)で3日夜、庄内最大級のイルミネーションの点灯が始まった。約15万球のLEDが「藤の棚」などに飾られ、歴史公園を彩っている。

 2016年から行われ、現在はイルミネーションを通じて地域を元気にしようとHisu花ワークショップ(井上夏代表)が主催している。藤棚やアーチに赤、青、黄、緑、白など色とりどりの電球を取り付け、冬の公園を暖かく演出。例年、期間中は家族連れになど大勢の人たちが訪れている。

 初日は午後5時から点灯セレモニーが行われ、井上代表やメンバーが「5、4、3、2、1」と声を合わせてカウントダウン。午後5時20分ジャスト、一斉に電球の光がともった。近くの東田川文化記念館ではプロジェクションマッピングもあり、文化記念館の壁に光の映像を投影した。

 セレモニーの中で井上代表は「いつも初日の点灯式は雨なのに今年は晴れてくれた。魅力ある藤島をつくり子どもたちが大人になっても『ここに住みたい』と思えるようにすることが私たちの願い。皆さん、一度限りでなく何度でもHisu花に来てイルミネーションを楽しんでください」とあいさつした。

 イルミネーションの点灯は来年1月8日まで。時間は午後4時半から同9時半。期間中は近くの東田川文化記念館をライトアップする。公園内には県立庄内農業高校の生徒が考えた人気アニメ「となりのトトロ」のワンシーンをイメージした「映えスポット」も設けている。問い合わせは事務局の市藤島庁舎総務企画課=電0235(64)5813=へ。

約15万球のイルミネーションが初冬の藤島歴史公園をきらびやかに演出
約15万球のイルミネーションが初冬の藤島歴史公園をきらびやかに演出

「今年も楽しんでください」と点灯セレモニーに訪れた大勢の来場者に呼び掛ける井上代表(左)
「今年も楽しんでください」と点灯セレモニーに訪れた大勢の来場者に呼び掛ける井上代表(左)


2023年(令和5年) 11月5日(日)付紙面より

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高山樗牛奨励賞に2人 阿部さん(酒西高2年)近藤さん(酒東高3年)

 鶴岡市教育委員会は4日までに、地方の文化向上に尽くした個人、団体に贈る本年度の高山樗牛賞と高山樗牛奨励賞を発表した。樗牛賞は該当者がなかった。小中高校生を対象とした奨励賞は、高校生の部で酒田西高2年の阿部未羽(みはね)さん(17)と酒田東高3年の近藤安珠(あんじゅ)さん(18)が選ばれた。授賞式は21日に同市のグランドエル・サンで行われる。

 樗牛賞は、歴史小説「滝口入道」などで知られる庄内が生んだ明治の文豪・高山樗牛(1871―1902年)の偉業を顕彰し、地方文化の向上を目的に出身地の同市教委が1958年に制定した。今回が66回目。樗牛賞の該当者なしは2年連続10度目。奨励賞は文芸・評論・作文などで優秀な作品を発表した庄内地方の小中高校生に贈られる。

 阿部さんは、人型ロボットなどの様態があまりにも人間に近くなると、見る人に違和感や嫌悪感を抱かせるとされる「不気味の谷現象」に発想を得た、小説「蓋」(400字詰め原稿用紙換算で23ページ)を発表。ロボットが人間に近づいていく様子と主人公のロボットに対する心情の変化が巧みに表現され、人間が利便性を求めて進化させたロボットとの向き合い方を考えさせられる作品で、豊かな想像力と表現力が評価された。

 近藤さんは、同年代の主人公が自分の将来と向き合い、悩みながらも周囲の人たちとの関わりを通して成長していく様子を描いた、小説「サマーメモリー」(400字詰め原稿用紙換算で25ページ)を発表。母や祖母などの登場人物像を鮮明、丁寧に描き、主人公の飾らない日々を細やかな情景描写や行動描写でつづった。主人公の心情につながる表現の工夫が随所に見られ、巧みな表現力と構成力が評価された。

左から近藤安珠さん、阿部未羽さん
左から近藤安珠さん、阿部未羽さん


2023年(令和5年) 11月5日(日)付紙面より

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変化球 ゴジラの監督イシロウ・ホンダ

 子供のころ、映画は特別な存在だった。家にテレビはあったが、白黒の小さい画面では、映画館の大スクリーンで総天然色(当時の呼び方)で観る映画と、迫力がまるで違った。

 正月と夏休みは映画館に行くのが習慣だった。目当ては特撮映画なので、自然に「監督 本多猪四郎」の名は記憶に刻みこまれた。しかし「猪四郎」の読み方を知らず、かなりあとまで「いのしろう」だと思っていた。

 その本多猪四郎の故郷の鶴岡で、いま功績を見直す気運が高まっている。本多は1911(明治44)年に鶴岡市大網七五三掛で生まれた。東宝に入社し43歳で撮った「ゴジラ」がヒットして世に出る。後世には特撮の円谷英二の方が有名になるが、円谷はあくまで特技監督で、作品全体の監督は本多猪四郎である。

 2014(平成26)年にリメイクされた米国版「GODZILLA」で、渡辺謙が演じた科学者の名は芹沢猪四郎。芹沢とはゴジラ第一作に登場し、自らの命を捨ててゴジラを倒した科学者の名だ。つまりこの役名は本多猪四郎への深い敬意が込められたものだ。

 ゴジラには本多の幼少体験や戦争経験が投影されて、深い精神性や哲学性を秘めている。だから単なる怪獣の着ぐるみを着て暴れる映画ではなく、数十年を経ても再評価されリメイクが続いているのだ。

 一方で本多は、怪獣を主役にしない「地球防衛軍」や「妖星ゴラス」のような、SF映画の傑作を残している。特に「妖星ゴラス」は、ハリウッドの「アルマゲドン」に30年以上先駆けた、時代の先を行く作品だ。

 当時はまだ特撮映画やSF、アニメなどは子供向けと考えられ、成人が熱中するものでないとされた時代だった。今ならサブカルチャーと呼ばれる分野だろう。

 今日(こんにち)、私たちが「スター・ウォーズ」を観るときに、「SF映画を観る」とはいわない。スター・ウォーズはスター・ウォーズなのだ。サブカルチャーだったSF映画や特撮映画は一般化し、世の中に普及する時代になった。それはスピルバーグやルーカスの功績が大きいかもしれないが、日本の特撮映画、特に本多猪四郎が与えた影響は否定できない。

 海外ではイシロウ・ホンダは、アキラ・クロサワ以上に愛されている。しかし日本では地元の鶴岡でさえ知名度は高くない。ゴジラ公開70周年を来年に控え、ようやくこの偉大な監督を、再発見しようとする動きを盛り上げたい。

論説委員 小野 加州男


2023年(令和5年) 11月5日(日)付紙面より

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首都圏だより 故郷のつながりに花咲く 東京庄内会100人旧交温める

 東京庄内会第13回総会が10月29日、都内千代田区の主婦会館プラザエフ(JR四谷駅前)で行われた。旧余目町・立川町が合併し2005年誕生した庄内町のふるさと会に100人が参加、旧交を温めた。

 佐藤勇会長はあいさつで「懐かしい顔触れがまた集まった。“来て良かった”という会にしたい」と宣言、さらに「新たな会員の補充を目標にしたい」と語った。来賓出席した富樫透町長は呼応するように「会員増強に向け、協力したい」と後押しを約束した。

 会員の高年齢化に伴って、庄内の各ふるさと会は維持に苦労しているが町長直々のバックアップ宣言に出席者たちの表情にも笑みが広がった。折々帰省する人たちに「東京庄内会」の活動を紹介するなど存在を広めていきたいという。

 10月8日行われた町主催の月山龍神マラソンに五輪代表・設楽悠太選手(31)がゲストランナーとして出場した。「実は設楽選手のお母さんが狩川地区出身。その縁もあって来てくれた」と町長が明かすと場内から「オーッ」「どちらの娘さんだ?」の歓声が上がるなど、故郷つながりの話題に花が咲いた。

 上林元さん(77)は1962(昭和37)年、狩川中卒業の仲間5人で出席。「旧立川会当時から、ふるさと会には出ています。皆、喜寿を迎えたが健康に心掛け、これからも毎年出席したい」と「やまと桜」など地酒で乾杯し合っていた。

 懇親会では余目地区で活動中の演歌歌手・天音さとみ(日本クラウン)が紫紺の着物姿でデビュー曲の「飛島育ち」などを聞かせた。地元産品が当たる抽選会、思い出の歌合唱(青い山脈、高校三年生、ああ上野駅)と最後まで盛り上がった。(東京支局)

 ▽地元からの主な来賓  庄内町議会・石川保議長、余目町農協・阿部勝吉副組合長、庄内たがわ農協・加藤智理事、庄内町商工会・工藤隆会長


石田さんチのお父ちゃん

 ○…テレビの人気者が一般出席していた。「7男2女11人の大家族・石田さんチ」の父・石田晃さん(69)=茨城県常総市在住=で、1997年放送開始の日本テレビ系(県内YBC)のドキュメントは長寿の人気番組となっている。晃さんは余目地区の下朝丸出身。父の転勤のため中学は内陸・村山市(楯岡中)だったが、高校は余目高(現庄内総合高)に進学した。この日は同級生の池田義孝さんらと出席。「人生70年にもなると、未来のことより若い時の故郷の思い出のほうが恋しくなるね」と高校時代、吹奏楽で管楽器バリトンを担当し、図書委員だったことなどを振り返った。池田さんから「高校時代はホント細くて可愛い感じだったんですよ」と言われて照れていた。今月15日、新編が全国放送される。

乾杯。会員を増やすことを誓い合った
乾杯。会員を増やすことを誓い合った

石田晃さん(左)は級友・池田さんと談笑
石田晃さん(左)は級友・池田さんと談笑


2023年(令和5年) 11月5日(日)付紙面より

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赤・白の灯台物語 ガイドと巡る 加茂のシンボル 歴史と役割学ぶ

 鶴岡市加茂地区に残る2つの灯台について歴史と役割を学ぶイベント「2つの灯台ものがたり~灯台の歴史と役割、そして未来へ~」が3日、同地区で行われた。家族連れなどが加茂港内の通称・赤灯台と白の荒崎灯台を見学し、加茂地区の歴史と灯台の関わりなどについて理解を深めた。

 海と日本プロジェクトin山形(山形市)主催。海と灯台ウイーク(11月1~8日)に合わせたイベントで、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環「海と灯台プロジェクト」の助成を受けて実施した。

 今回は庄内一円と山形市など内陸から合わせて約20人が参加。同地区の「渚(なぎさ)の交番カモンマーレ」に集合し、初めに近くの赤灯台(加茂港西内防波堤灯台)を見学した。ガイド役は加茂地区の住民たちでつくる一般社団法人大好きな加茂(佐藤浩之代表理事)のメンバー4人が務めた。

 ガイドから「赤灯台は2015年に廃止が決定したが、1800人ほどの署名により加茂のシンボルとして残された。現在は自治振興会や住民が保存、維持している。赤いタイルを張ったつくりで高さは8・6メートル」といった解説を聞いた参加者たちはスマートフォンで写真を撮るなどしていた。

 母と娘の親子3代で参加した鶴岡市の50代女性は「署名の話を聞き、地域の人たちに愛された灯台と感じた。普段は意識していない灯台だが奥深い歴史を知ることができ、参加して良かった」と話していた。

 続いて市立加茂水族館近くの岬に建てられた荒崎灯台を見学。1903(明治36)年に建てられ(1952年に建て替え)、航路標識として船舶航行の安全を現役で担っている灯台の役割について学んだ。同灯台の見学中に日没の時間となり、雄大な夕日が日本海に沈む光景を参加者たちは食い入るように見つめていた。

 カモンマーレに戻った後は2つの灯台の歴史を巡るパネル展を観覧。2階レストラン「ピッコロパッソ」で灯台特別ディナーコースが提供され、海の幸や庄内の旬の食材を味わった。

断崖に立つ荒崎灯台の下で参加者たちが灯台の歴史や役割を学んだ
断崖に立つ荒崎灯台の下で参加者たちが灯台の歴史や役割を学んだ


2023年(令和5年) 11月5日(日)付紙面より

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佐藤選手“凱旋”勝利に沸く タッグ王座 挑戦権得る 庄内町でディアナ興行

 庄内町余目出身の女子プロレスラー、佐藤綾子選手(37)の凱旋(がいせん)興行「ワールド女子プロレス・ディアナ庄内大会」が3日、同町総合体育館で行われた。昨年6月以来の“凱旋”となった佐藤選手はタッグ戦2試合に登場し、いずれも勝利を収めて集まった観客から大きな拍手が送られた。

 佐藤選手は余目中学校を卒業後し2001年、全日本女子プロレス(全女、解散)に入門した。11年に全女の先輩で同郷の井上京子選手(南陽市出身)が社長を務めるディアナの旗揚げに参加。約6年の育児休業を経て17年6月、ジャガー横田戦で復帰した。現在は「戦う3児の母」としてリングに上がり、同団体が管理するWWWD認定シングル王座の経歴もある。

 この日は町内外から大勢の観客が訪れ、ほぼ満員の入り。WWWD認定世界タッグ王座次期挑戦者決定トーナメントの準決勝、決勝など、山形市を拠点に活動するプロレスリングDEWAによる男子1試合を含め計6試合が組まれた。

 佐藤選手は、同トーナメントに中森華子選手とタッグチーム「綾華」を組みエントリー。第1試合で行われた準決勝で、本間多恵子、尾崎妹加組に勝利。メインイベントは、同じく準決勝を勝ち上がった梅咲遥、高瀬みゆき両選手によるタッグチーム「ルミナス」との決勝。相手の打点の高いドロップキック、力強いフットスタンプ、固め技など苦戦を強いられた佐藤選手だったが、最後は羽交い絞めの状態から後ろにそり投げる得意のフルネルソンスープレックスホールドで高瀬選手をマットに沈め、井上京子・井上貴子組が持つタッグ王座への挑戦権を獲得した。

 試合後、富樫透庄内町長から挑戦権証、町内産米を受け取った佐藤選手は「王座挑戦が決まった。試合を通し女子プロレス界を盛り上げていきたい」と感涙し、「素晴らしい仲間と共に今年も古里に戻ってくることができてうれしい。継続は力。来年も戻ってきたい」とマイクパフォーマンスを披露し、会場は大きな拍手と歓声に包まれた。

タッグ王座への挑戦権を獲得し、リング上で富樫町長(左)の祝福を受ける佐藤選手(左から2人目)
タッグ王座への挑戦権を獲得し、リング上で富樫町長(左)の祝福を受ける佐藤選手(左から2人目)



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