2024年(令和6年) 1月23日(火)付紙面より
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鶴岡市櫛引地域の干し柿や加工品を味わいながらゆっくりとお茶を楽しむ「くしびきフルーツの食べ比べ&柿巻づくりと茶会」が20日、鶴岡市錦町のエスモール内クッキングスタジオで開かれた。参加者が干し柿12個を使う「柿巻」を作り、水分を飛ばした半生に近い「あんぽ柿」やフリーズドライの庄内柿などを食べ比べた。
櫛引地域産業振興プロジェクト推進協議会主催。これまでは櫛引地域産フルーツの食べ比べと料理教室を行っていたが、7回目の今回は趣向を変えてお茶会を楽しむイベントとし、庄内や内陸在住の主婦など10人が参加。講師は農家民宿・レストラン「知憩軒」(鶴岡市西荒屋)を切り盛りする長南光さんが務め、ゲストとして山形大農学部の平智教授が参加した。
初めに柿巻づくりが行われ、長南さんが「干し柿は栄養満点の食べ物。干すことで糖分が白い粉となって表に出てくる。この糖が体に良いエネルギーとなる」と説明し、柿巻づくりを実演した。
柿巻は、へたを取り切れ目を入れた干し柿を開いて5枚並べ、2枚を横にして重ねて細めに切ったユズの皮を加える。さらに干し柿5枚を重ね、巻きずしなどに使う「まきす」で巻いて完成。そのままでは柔らか過ぎるため、冷凍庫で一晩寝かせると解凍しなくても包丁で切れるという。
長南さんの見本を基に参加者たちは干し柿に包丁を入れたり、まきすで巻いたりし、形が整わない場合は長南さんにアドバイスを求めていた。完成した柿巻はラッピングしそれぞれ自宅に持ち帰った。
その後のお茶会では、櫛引地域産庄内柿の加工品を食べ比べ。元の柿から水分が抜けて30―35%程度の重さになった干し柿をはじめ、50%ほどの重さになったあんぽ柿、干し柿のスライスや柿の葉茶など8種類を味わった。
山形市から参加した40代女性は「庄内の知り合いから誘われていて、なかなか機会をつくれなかったがようやく参加できた。柿巻は見るのも初めてで、こんな作り方があることに驚いた。自分で作ったものを食べるのが楽しみ」と話していた。