2024年(令和6年) 5月2日(木)付紙面より
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絵画の今道コレクションと庄内刺し子の展示会が鶴岡市黒川の黒川能の里「王祇会館」多目的ホールで開かれている。
「今道コレクション」は同市櫛引地域在住の今道中也さん(70)が40年ほどかけて収集した日本画の東山魁夷(かいい)や横山大観、洋画のアンドレ・ブラジリエなどのリトグラフ作品、土門拳の写真集「古寺巡礼」国際版全5巻など約20点。「東山作品の精神性の深さに引かれる」という今道さんは「朝濤」「雪の後」「山雲湧く」の3作を購入。さらに森や馬など共通の題材を描き、東山と親交のあったブラジリエにも興味を持つなど、コレクションの幅を広げてきた。会場では東山の全作品を収録したDVDの上映も行っている。
日本三大刺し子の一つといわれる「庄内刺し子」の作品を展示したのは、今道さんの友人で、庄内町在住のさとう恵美さん(68)。さとうさんは庄内刺し子の講師としても活躍しており、その伝承に努めている。さまざまな技法で文様を刺した着物やはんてん、のれん、タペストリー、日傘などこれまでに作りためた50点余りを展示した。中には、刺し子を施した布を前面にはめこんで制作したたんすや棚もあり、訪れた人の興味を引いていた。
展示は19日(日)までの午前9時から午後4時半まで(水曜日休館)。入場無料。