2025年(令和7年) 5月8日(木)付紙面より
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もし本当に海に沈んでしまったらどうなるのか―。鶴岡市立加茂水族館(奥泉和也館長)で「温暖化で沈む国」を表現した水槽がお目見えした。
加茂水産高校海洋資源科の生徒が北極と南極の氷が解け出し「沈む国」として問題視されている太平洋に浮かぶ島「ツバル」を表した。水槽の中に家や橋の模型を配置。生き物としてタイリクバラタナゴと庄内金魚を入れた。
水槽のタイトルは「アクアタウンシップ(水中の郷)」。サンゴ礁でできているツバルは海抜が2メートルしかなく、海岸線が波で削られ「温暖化の脅威」にさらされていることを考えてもらうきっかけにした。
生徒は「ツバルの人たちのことに思いをはせながら表現した。このまま温暖化が進んだ場合、私たちの故郷もどうなってしまうのか。みんなで地球環境を守らなければならない」とメッセージを添えている。
加茂水族館では、近くの加茂水産高校とのコラボレーション企画として生徒たちが自由に展示できる2つの水槽を提供している。もう一方の水槽は「メダカの学校」。水槽の中に黒板や机を置き、本物のメダカを入れた。訪れた人たちは「生徒たちの発想とアイデアには、いつも感心させられる」と注目を集めている。