2008年(平成20年) 9月20日(土)付紙面より
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鶴岡市藤島地域で特産化を進めている新食材「マコモタケ」の収穫が19日、長沼温泉「ぽっぽの湯」近くのほ場で始まった。
マコモタケはイネ科の多年草。庄内では「ガツギ」と呼ばれるマコモは根を食べるのに対し、マコモタケは太く成長する茎の部分が食用になる。血圧を下げるカリウムを豊富に含み、くせがなくほのかな甘味がある。歯ざわりはタケノコとアスパラガスの中間ぐらいの軟らかさでさまざまな料理に活用できるのが特徴。
藤島地域では、「ぽっぽ湯」に併設の農産物直売所の特産品を目指し、ぽっぽの湯マコモタケ部会が一昨年から本格的に栽培を始めた。今年は長沼地区や藤島地区の農家8人が約740株を作付けした。1株から10―15本ほど採れることから、今年は7400―1万1000本程度の収穫を見込んでいる。
長沼地区の富樫徹さん(51)は水田の一角約3アールに約90株を作付けした。出荷用の初収穫となったこの日は、高さ2メートル以上に育った株の中から、収穫できるサイズに育った茎をかまで根元から切り取った。酒田市内のホテルに納める分とぽっぽの湯の農産物直売所で販売する分の合わせて約30本を収穫。富樫さんは「初収穫の時期は昨年とほぼ同じ。順調に育ち味もいい」と話していた。収穫は10月いっぱい続く。
マコモタケは直売所にこの日から並び、2本セットを200円程度で販売している。27日のお昼前後にはぽっぽの湯ロビーで試食販売も行い、新食材をPRする。
皮をむいた白い部分を食べるマコモタケ(右) マコモタケを収穫する富樫さん