2015年(平成27年) 2月19日(木)付紙面より
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県職業能力開発協会(松村英一会長)の協力を得た「篆(てん)刻教室」が17日、鶴岡市の大山小学校(富樫均校長、児童340人)で開かれた。児童たちがはんこ作りを通して、指導した印章彫刻マイスターの卓越した技能に触れた。
同協会では、建設や製造業など112職種の熟練技能者に対して厚労省が認定する「ものづくりマイスター」を講師として派遣し、子供たちにものづくりの魅力を伝える体験教室「目指せマイスター」を昨年から県内の小学校から依頼を受け開催。庄内では20人が建築大工、機械加工などのマイスター認定を受け登録されている。
今回は、鶴岡市日吉町で永井印舗店を営む印章彫刻マイスターの永井裕公さん(56)から指導を受け、同校の6年生51人が字の部分を削る「白文」に挑戦した。彫る字は自分の名前の頭文字。事前に永井さんが篆書で用意した。
初めに永井さんが鏡文字の下書きや彫刻刀の扱いを実演して見せると、児童たちは「おおー」と歓声と拍手。その後、児童たちは永井さんの手本を見ながら1辺2センチの正方形の印材に下書きし、彫りに取り掛かった。下書きの後をなぞるように三角刃で少しずつ慎重に彫り進め、一人一人のオリジナルはんこを作り上げた。
“遼”の字を彫った長島遼大君(12)は「小さくて難しかった。大切に使いたい」と話していた。