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2023年(令和5年) 12月9日(土)付紙面より

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飲んだら乗らないを徹底したい

 今年も残すところ半月余。何かと気ぜわしい気持ちにさせられる。そして忘年会に限らず飲酒の機会も多くなる季節だが、決まりごとは「飲んだら運転しない」。それは運転免許を持つ者の、初歩中の初歩の約束事。山形県警は「飲酒運転は犯罪です」と、強い言葉で飲酒運転撲滅のメッセージを発信している。

 飲酒運転で検挙され、仕事を失うなどで将来が暗転したケースは少なくない。そのような報道を見聞きするたびに思うのは「なぜ将来の人生や家族のことを考えられないのだろうか」。厚生労働省の専門家会議は、適切な飲酒量のガイドラインを初めて示した。飲み過ぎは健康に良くないということを示したものだ。

◇      ◇

 後を絶たない飲酒運転である。山形県警の統計によれば、2022年の飲酒運転の検挙者は▽鶴岡署管内30人(鶴岡27人、三川3人)▽酒田署同8人(酒田6人、遊佐2人)▽庄内署同2人。今年は10月現在で▽鶴岡署同20人▽酒田署同12人▽庄内署同2人。県警は「飲酒運転は犯罪」であることを強調し、「飲酒運転をしない、させない、許さない」と、飲酒運転撲滅を呼び掛けている。

 来年(24年)の全国交通安全運動スローガンの運転者向けは「今日もまたあなたの無事故待つ家族」。スローガンを考えた人は「『いってきます』と『おかえりなさい』は、家族の笑顔とワンセット」と語っている。酒酔い運転は5年以下の懲役、100万円以下の罰金、免許取り消しなどの罰則がある。「大丈夫だろう」との過信が、家族から笑顔を奪い去ることになる。

 警察庁は今月1日から、企業にアルコール検知器を使った飲酒検査を義務化した。営業用の車を持つ事業所などが対象で、仕事で車を使う前後に飲酒検査をしなければならない。一般の人が運転前にアルコール検知器を使うことはまずないのではないか。それは「飲めば運転できない」ことを分かっているからであろう。それなのに、現実は鉄則を守れない人が後を絶たない。

◇      ◇

 酒は個人差があるがビール1本、日本酒1合で陽気になって判断力が少し鈍る。厚労省が示した適切な飲酒量のガイドラインでも多く飲むほど食道がん、咽頭がん、肝臓がん、大腸がんなどのリスクを高めると指摘している。車の運転に限らず注意しなければならない。

 気心の知れた仲間や職場の同僚らと、忘年会で一年を振り返る。あらかじめ飲まずに運転に徹する「ハンドルキーパー」を決めておくことも推奨されているが、タクシー代や運転代行車の料金も飲み代のうちに含めておくべきだ。「車代を惜しんだばかりに取り返しのつかない事に…」ということになってはならない。酒はおいしく、楽しく飲むもの。家族を悲しませるようなことだけは、絶対してはならない。

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