2024年(令和6年) 2月25日(日)付紙面より
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鶴岡市立加茂水族館(奥泉和也館長)で飼育してきたゴマフアザラシのマルコ(雌)が23日、天国に旅立った。1991年3月10日生まれの32歳。これまで16頭の子どもを産み育て繁殖に貢献してきた。同館では大型プールに通じる1階出入り口に献花台を設けマルコを追悼している。
同館によると、今月20日ごろ体の動きが悪くなり治療と手当てを続けてきたが23日午前8時46分、死亡を確認した。病理解剖の結果、胸の中にできた腫瘍が原因とみられる。
マルコは左目が失明。右目も白内障で見える状態ではなかったという。同館に入社した当時からマルコの出産に携わってきた飼育担当の伊藤愛さん(32)は「ほとんど目が見えないのに前足で赤ちゃんを呼び寄せるようにして母乳を与えていたのが印象として残る。繁殖に限らず高齢の個体とどのように向き合って世話をするか、マルコからは多くのことを教わった。冥福を祈りたい」と話した。
献花台は来月3日(日)まで設置している。