2024年(令和6年) 2月27日(火)付紙面より
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「地域の未来、私たちはどう描く」をテーマにした「駅近探究発表会」が23日、酒田市幸町一丁目のル・ポットフーで開かれ、酒田東高の生徒、東京都市大の学生がこれまでの研究成果を披露したほか、酒田青年会議所(酒田JC、阿部祝允理事長)のメンバーも加わりパネル討議。地域活性化に向けた有機的な交流・連携の在り方を考察した。
これまでも探究活動で連携してきた酒田東高と東京都市大が、JR東日本と共に企画。地域の魅力、駅や鉄道の価値を再発見することで地域活性化を目指すとともに、研究成果の発表を外部で行い、興味を持つ多様な人から聞いてもらうことで生徒・学生たちからアントレプレナーシップ(起業家精神)の醸成を図ってもらう。
この日は生徒・学生をはじめ関係者ら計約50人が参加。初めに東京都市大環境学部の佐藤真久教授(環境教育、持続可能な開発のための教育など)が「探究活動の理解を深める」と題して基調講演、「地域活性化、自律し行動・協働する地域に向けて高校生・大学生の発言は貴重。臆せずに発信して」と呼び掛けた。
引き続き生徒・学生が▽外国人観光客に酒田を楽しんでもらおう▽酒田に映画館が欲しい▽酒田での体験学習プラン▽中町を活性化させたい▽貧困家庭の高校生に明るい未来を―の5テーマでこれまでの活動の成果を報告。このうち「世界一の映画館」と称されたグリーンハウスのネームバリューを生かして市内に映画館を造り、映画文化の復興を図る活動を展開する女子生徒4人は、ビジネスプランとして「人と人をつなぐ映画館」を掲げ、映画の上映以外に喫茶店の併設、各種イベントの開催で収益を確保。「第一段階として今春、一日上映会を開催する予定。来館者のニーズを捉えるとともに、共感・応援してくれる人を発掘したい」と述べた。
パネル討議では、東京都市大環境学部の古川柳蔵教授(環境イノベーションなど)の進行で、高校生、阿部理事長ら酒田JCメンバーが「地域の未来と探究力の役割」をテーマに意見を交わした。