2024年(令和6年) 2月28日(水)付紙面より
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子どもたちに大人気のコンピューターゲーム「マインクラフト」の教育版マインクラフトを使った作品コンテスト「第5回マインクラフトカップ」全国大会で、鶴岡市の朝暘六小6年の上條麻理さん(12)が全国2位となる優秀賞と、特別賞の「こどもとIT賞」をダブル受賞した。季節ごとの気候に合わせて多様な再生エネルギーを創出する島をイメージした作品で、ダブル受賞に「めっちゃびっくりした」と喜びを素直に表現した。
全国の小中高校生を対象に関連団体などによる運営委員会が主催している。今回はチームや個人で1万350人がエントリーし、計500作品の応募があった。東北地区など全国13ブロックごとに審査があり、ジュニア(小学3年生以下)、ミドル(同6年生以下)、ヤング(高校生以下)の各部門で最優秀賞に選ばれた1作品、計37作品が全国大会に進出。今月11日、東京の日本マイクロソフト本社で全国大会が開催された。
教育版マインクラフトは学校教育の現場でも活用されており、テーマに合わせて自分なりの「ワールド」をつくって応募する。今回のテーマは「誰もが元気に安心して暮らせる持続可能な社会~クリーンエネルギーで住み続けられるまち」。上條さんは昨年の夏休みに家族と一緒に飛島を訪れてイメージを膨らませ、オンラインでプログラミングを習うなどして、「7seasonsエコアイランド~未来を育む再生可能エネルギー島の冒険」と題した作品を制作した。
一年を春・初夏・梅雨・盛夏・晩夏・秋・冬の7つの季節に分け、雪解けの春は水力発電、盛夏は太陽光発電、秋は風力発電、冬は雪や氷を使ったエネルギーへの利用などそれぞれの季節に対応したクリーンエネルギーの島の「ワールド」をつくった。
全国大会では、作成した動画を基に自分が構築した「ワールド」の内容を2分間で発表。「作品のクオリティーが高い」などの評価を受け、ミドル部門で優秀賞、全体で18作品に贈られる特別賞の一つの「こどもとIT賞」を受賞した。発表後の審査員との質疑応答で、マインクラフトのユーチューバーとして大人気のKazuさんから質問されたこと、会場でお母さんが大喜びしてくれたことが「とってもうれしかった」と話す。賞品の「マイクラカップ」2個をはじめ、会場のマイクロソフト本社で食べた弁当の包み紙、お母さんがご褒美に買ってくれた東京土産のお菓子の紙袋までもが記念の「宝物」になったと喜ぶ。
小学4年生から応募を始め、今回が初の全国大会出場だった。「小学校最後の学年で、とっても良い思い出になりました。中学生になっても応募を続け、できれば仲間と一緒にチームで挑戦して最優秀賞を取ってみたい」と“マイクラ全国1位”への夢を元気に話した。