2024年(令和6年) 5月7日(火)付紙面より
ツイート
鶴岡南、鶴岡北の両高校が統合して今春開校した致道館高の吹奏楽研究会(吹研、佐藤拓也会長、会員58人)第1回定期演奏会が4日、鶴岡市の荘銀タクト鶴岡で開かれた。伝統ある前身の鶴南吹研を引き継いだ新たな「致道館サウンド」で、市民や中学・高校の吹奏楽部員、OB・OGらでほぼ満員となった会場を沸かせた。
部活動の鶴南吹研は、自分たちでさまざまな曲をアレンジし吹奏楽の可能性を研究しようと、1963(昭和38)年に命名。66年に初の定演を開催した。日本を代表する吹奏楽の作曲・編曲家の故真島俊夫さん(2016年4月死去)は当時3年生で学生指揮を務め、初の定演の1曲目に演奏した「サウンドオブミュージック」は、真島さんが編曲し指揮をした。鶴南吹研は2012年の第60回全日本吹奏楽コンクール全国大会に東北地区代表として初出場を果たしている。
致道館吹研は1年生30人を加え計58人でスタート。吹奏楽部がなかった鶴岡北高からも新たにメンバーが加わった。第1回定演は2部構成で行われた。第1部では佐藤会長が作曲したマーチ風の「かもめ」を初演したほか、昨年度の全日本吹奏楽コンクール課題曲などを披露。第2部ではディズニー映画や真島さんの編曲によるカーペンターズのメドレー、ジャズやミュージカルの名曲などおなじみの曲を、ソロを織り込みながら演奏。新入会員となる1年生のダンス、会員によるモダンダンスやソロ歌唱もあり、エンターテインメントたっぷりの趣向を凝らした内容で来場者を楽しませていた。
締めくくりは、鶴南吹研時代からの定番で、吹研OBの真島さん編曲の吹奏楽の人気曲「宝島」を披露。新たな致道館吹研サウンドで、「吹研」の伝統を来場した市民にアピールしていた。