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荘内日報ニュース


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2020年(令和2年) 11月10日(火)付紙面より

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大山いざや巻キッズ華の会 小中学生が練習の成果披露

 鶴岡市大山地区に伝わる伝統芸能「大山いざや巻」の「キッズ華の会」の発表会が7日、市大山コミュニティセンターで開かれ、小中学生たちが拍子木と歌に合わせ、華やかな踊りを披露した。

 大山いざや巻は拍子木と「唄上げ」(歌)の簡素な囃子(はやし)に合わせ、台詞を発しながら踊る、全国的にも珍しい芸能。武藤家が庄内を治めていた約500年前、出陣の時、「いざ」「やー」の掛け声とともに士気を高めるために踊ったのが起源ともいわれる。昭和30年ごろまで地区の犬祭りやお盆に、造り酒屋や旧家を回り、庭などで披露していた。

 キッズ華の会は2011年8月、大山いざや巻保存会(井上俊男会長)が後継者を育てようと設立。本年度は小中学生14人が週1回、大山コミセンで練習している。来月6日の市民俗芸能交流発表会に出演することが決まり、今回はその予行演習を兼ねた発表会で、地域住民ら約70人が鑑賞に訪れた。

 子どもたちは、大山地区の太平山から眺めた桜や鳥海山など8つの景色を歌った「尾浦八景」を皮切りに、人形浄瑠璃「義経千本桜」の一場面に基づく「いがみ権太」など4演目を、学年ごと計6ステージを披露。軽快な拍子木の音に合わせ、庄内弁の柔らかさを生かした台詞や、華やかさの中にも凜とした力強さがある身のこなしで踊り、会場からは大きな拍手が送られた。

 華の会代表で指導者の斎藤芙季さん(18)=大山三丁目、会社員=は「大人が踊ってきたものを、次の世代に伝えていきたいと、子どもたちも一生懸命に習っている。地域の人たちも応援してくれるので、ありがたく、やりがいがある」と話した。

 市民俗芸能交流発表会は来月6日(日)午後1時半から荘銀タクト鶴岡で。入場無料。

大山いざや巻を踊るキッズ華の会のメンバーたち
大山いざや巻を踊るキッズ華の会のメンバーたち


2020年(令和2年) 11月10日(火)付紙面より

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羽黒山バイパス全線供用開始 「神路大橋」で記念式典住民らが渡り初め

 鶴岡市羽黒町手向で整備が進められてきた主要地方道鶴岡羽黒線「羽黒山バイパス」(全長約3・2キロ、総事業費約73億円)が8日、全線開通し、供用を開始した。同バイパス区間内に新設された、京田川(秡川)に架かる「羽黒山神路大橋」で同日、記念式典が行われ、関係者約150人が全線開通を祝った。

 この日は県や市をはじめ施工業者、地元観光協会、同橋の命名者などが出席。祈願祭では出羽三山神社の神職が神事を執り行い、バイパス上の交通安全を願った。その後、主催者の鶴岡市を代表して皆川治市長が「出羽三山を心のよりどころにする全国、世界中の人々にとって誇るべき日本遺産を身近に感じられる素晴らしいインフラ。長年、冬季間の通行に課題を抱えてきた地元にとって待ちに待った道路」とあいさつ。続いて事業者である県を代表し、吉村美栄子知事が「沿線地域にとって生活を支える幹線道路であり、修験の地に続く神聖な観光道路でもある。地域の発展のためにつながることを大いに期待したい」と述べた。式典では地元手向地区の小中学生が地域に伝わる御神楽舞を披露、会場に華を添えた。

 その後の見学会では地元地区を中心とした一般住民が参加。亡父が同バイパス開通に向け働き掛けを行ってきたという、同地区出身の大槻志のぶさん(63)=青森県むつ市=は「父が頑張ってきた橋を見て行かないかと、兄からの一言もあって足を運んだ。羽黒山を訪れる人の安全も確保されたし、訪れた人がこの先年を取っても『あの時、このバイパスを通って来たよね』と思ってもらえるような、そんな場所になればと思う」と目を細めていた。

 市羽黒庁舎産業建設課によると、旧県道の一部は冬季間、除雪作業を行わないため閉鎖。冬を除く時期は従来通り通行可能となる。

地元山伏のほら貝の音とともに関係者がテープカットし、全線開通を祝った
地元山伏のほら貝の音とともに関係者がテープカットし、全線開通を祝った

 地元住民らも加わり、「神路大橋」で渡り初めをした
 地元住民らも加わり、「神路大橋」で渡り初めをした


2020年(令和2年) 11月08日(日)付紙面より

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朝暘二小と姉妹校 鹿児島市の大龍小 オンライン授業で先人の徳学ぶ

 鶴岡市の朝暘第二小学校(高野勝彦校長、児童327人)の6年生が6日、姉妹校になっている鹿児島市の大龍小学校(児童363人)の6年生とオンライン授業を行った。両校交流のきっかけとなった西郷隆盛(南洲翁)と、「徳の交わり」を結んだ旧庄内藩中老・菅実秀の2人についてお互いに調べて人物像を掘り起こし、自分たちが目指すべき生き方について「共同宣言」を行った。

 両校は1966年から交流が始まり、68年に姉妹校の盟約を締結した。戊辰戦争後、西郷が庄内藩に寛大な処置を指示したとして、旧藩主らが西郷に学び、後に菅が中心になって西郷の言葉を「南洲翁遺訓」にまとめ全国に配った縁。大龍小は西郷の出生地近くにあり、西郷の教え「敬天愛人」を校訓にしている。両校の交流が発展する形で69年、両市は兄弟都市の盟約を締結している。

 両校は3年ごとに相互訪問し、本来は今年、朝暘二小6年生が大龍小を訪れる予定だった。しかし、新型コロナウイルスの影響で訪問は来年に延期。その代わり、5月から両校6年生が連携し、朝暘二小では南洲神社(酒田市飯森山二丁目)を訪れるなど西郷と菅について調査。人物像を掘り起こし、「もし2人が現代に生きていたら」という想定で、いじめや新型コロナに関する差別など現代の課題にどう向き合うか、目指すべき生き方を考えてきた。

 この日の授業は、鹿児島市内で開かれた全国教育工学研究協議会全国大会の公開授業の一環で行われ、朝暘二小6年1組28人、大龍小6年1組38人が参加。各校4グループが相手校グループとペアを組み、パソコンのオンライン会議システムで「目指すべき生き方」について、「西郷さんのように、自分が持っている力で困っている人を助けたい」「人と喜びや悲しみを分かち合う人になりたい」など発表した。そして、各グループが相手校の意見を集約する形で「平和な日本にするため、みんなに優しくする」「人に対して思いやりの心を持つ」など共同宣言にまとめ発表した。

 朝暘二小6年の鈴木稜真君(11)は「自分の言いたいことはきちんと伝えられたと思う。遠くにいても仲を深められると分かった」と話した。

パソコンを通じ、鹿児島の大龍小児童と対話する朝暘二小の6年生たち
パソコンを通じ、鹿児島の大龍小児童と対話する朝暘二小の6年生たち



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