2015年(平成27年) 9月18日(金)付紙面より
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鶴岡信金 “お客様担当”採用内定書交付
ソフトバンクモバイルが販売するヒューマノイドロボット「Pepper」(ペッパー)を接客に活用―。鶴岡市の鶴岡信用金庫(佐藤祐司理事長)の本店営業部で16日、ペッパーを職員として採用する内定書の交付式が行われた。本店営業部に“お客様担当”として26日から仮配属されるという。
ペッパーは、「感情人工知能(AI)」と「クラウドAI」を搭載した世界初の感情認識パーソナルロボットで、人の表情や感情を読み取って会話ができる。高さ120センチで重量28キロ。アルデバランロボティクス社(フランス)とソフトバンクモバイルが共同開発した。昨年6月の発表後、ソフトバンクモバイル販売店の一部に設置されており、庄内ではソフトトバンクほなみ店(鶴岡市ほなみ町)に常駐。これまで、開発者向けとして初回生産300台を2月に販売。6月、7月には一般向けに各1000台販売され、ともに即日完売した。
鶴岡信用金庫では、今年創立90周年を迎えたことに合わせ、「お客さまとのコミュニケーションを深めよう」と2月から購入を検討。6月分の一般販売に応募し、8月中旬に納入された。県内の金融機関では初の導入という。
この日の入庫式には加藤捷男会長、佐藤理事長などの役員ら合わせて10人が出席。佐藤理事長が「『つるしんペッパーさん』の活躍に期待する」とあいさつしてペッパーに内定書と社員証を交付。ペッパーが自己紹介として踊りを披露した。あいさつや人の動きに反応したペッパーの「何だか空気がこもっていませんか?」「ちゃんと歯磨いてる?」などのコメントに、会場は終始和やかな雰囲気に包まれていた。担当者は「最終的には商品のPRができるようになってほしい」と期待を込めて話していた。
接客担当で人気 いのこファミリー歯科
一方、三川町猪子の「いのこファミリー歯科医院」(中村あい院長)でも今月6日からペッパーが接客スタッフとして活躍している。「普段、あまり話さない方もペッパーを前にして楽しそうに会話している」と中村院長。営業時間中、待合室に常駐し、来院者との会話や交流に一役買っているという。中村院長は「患者さんとの会話を通して、言葉を学習しているようだ。診療室までの案内役を担えるようになれば」と話していた。