2015年(平成27年) 9月19日(土)付紙面より
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鶴岡市越中山の月山ワイン山ぶどう研究所(斎藤浩之所長)で、朝日地域特産の月山ワインの仕込み作業が行われている。今年は例年並みの約13万本の出荷を見込んでいる。
月山ワインは、「セイベル9110」や「甲州」を原料に使った白ワインと、ヤマブドウや「ヤマ・ソービニオン」を使った赤ワインがあり、いずれも芳醇(ほうじゅん)な香りとすっきりした味わいが特徴。1972年に朝日村農協(現JA庄内たがわ朝日支所)が自生するヤマブドウを使ったワインの研究開発に着手。79年にロゼの製造を開始し、81年には白と赤が加わり醸造体制が本格化した。現在は山ぶどうジュースや原液を含めて年間約20万本(720ミリリットル換算)を生産している。
今シーズンの仕込みは、白が14日からスタート。赤は9月下旬の開始を予定している。10月中旬に最盛期を迎える見込み。同研究所によると、「4―8月の好天で収穫が早まった」とのことで、例年と比べて10日ほど早い開始という。
17日午前は、搬入されたセイベル9110が所員たちによって次々とベルトコンベヤーで大型の搾汁機にかけられ、搾りたての果汁が滴ると爽やかな香りが辺りに漂った。
斎藤所長は、今年のワインの出来について「比較的粒が小さいブドウのため、味が凝縮したワインに仕上がり、例年になく良い品質になりそうだ」と期待を寄せている。
白の新酒販売開始は、10月中旬を予定。