2023年(令和5年) 11月16日(木)付紙面より
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冬の訪れを告げる出羽三山神社(阿部良一宮司)の「松の勧進」が15日、鶴岡市羽黒町の手向地区で始まった。大みそかから元日にかけて羽黒山頂で行われる火祭り「松例祭」(国指定重要無形民俗文化財)の浄財を集める同神社の伝統行事。「ブォー、ブォー」とほら貝の音が里山に響いた。
松例祭の主役を務める2人の松聖(まつひじり)(手向地区)が小聖と山伏を従えて家々を回り、無病息災や家内安全のお札を手渡す。今年の松聖の位上(いじょう)は小関雄一さん(66)=山伏名・智勇、先途(せんど)は神林只男さん(67)=同・聰賢。2人は9月24日の冬の峰入り「幣立祭(へいたてさい)」から松例祭まで100日修行に入り、羽黒山中にこもって人々の幸せを願う祈りをささげている。
この日は午前8時過ぎに神社社務所を出発。随神門近くにある「天地金(てんちこん)神社」を参拝した後、手向地区(約400世帯)を回った。
松の勧進は今月中に羽黒地域を回り、12月1日から旧鶴岡市内に入る。