2024年(令和6年) 5月14日(火)付紙面より
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酒田市御成町の本間家別邸庭園「鶴舞園(かくぶえん)」(国指定名勝)で白ツツジが見頃を迎え、薫風に揺れる白い花々が訪れた人の心を和ませている。
鶴舞園は、本間家第4代当主・光道翁が1813年、港で働く人たちの冬季失業対策事業として増築した池泉回遊式庭園。池の中島に鶴が舞い降りたことにちなみ、時の庄内藩主・酒井忠器(ただかた)公が名付けた。面積は7350平方メートル。赤玉石、青石といった北前船で運ばれてきた銘石、御影石で作られた大小の灯籠などが変化に富んだ地形に配されている。旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で二つ星を得ている。
庭園内にはタマイブキ、シキミ、ヤツデ、ツバキなど、色とりどりの草木が植樹され、本間美術館(田中章夫館長)によると、庭園内には約150株の白ツツジが植えられており、今年は例年より1週間早い見頃を迎えたという。
快晴に恵まれた10日は多くの白ツツジが咲き誇る中、鮮やかなカキツバタ、ムラサキツツジ、白くかれんなシャガの花も見られ、訪れた人々がこの時期だけ見られる新緑の庭園を楽しんでいた。
新潟市から観光で訪れた70代夫婦は「庭園の規模が大きくて素晴らしい。緑の中に白が映えとてもきれい。良い時期に来れて良かった」と話した。
同美術館によると、見頃は22日(水)ごろまで。白ツツジの後は約80株のサツキが咲き始めるという。