2018年(平成30年) 9月9日(日)付紙面より
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車椅子陸上でパラリンピックに7度出場し、昨年引退した永尾嘉章さん(55)を講師に迎えた特別授業「あすチャレ!スクール」が7日、庄内町の余目第四小学校(齋藤祐子校長、児童147人)で開かれ、児童たちが障害やパラスポーツへの理解を深めた。
同スクールは日本財団パラリンピックサポートセンターが2020年の東京パラリンピック競技大会に向けて子どもたちがアスリートと触れ合い、気付きと学びの機会を提供しようと全国の小中高校を対象に行うプログラムで2016年度からスタート。永尾さんは高校1年生から陸上競技を始め、日本人最多となるパラリンピック7大会に出場。アテネパラリンピックでは日本選手団主将を務め、4×400メートルリレーで銅メダルを獲得した。
特別授業では、永尾さんがパラ陸上競技や競技用車椅子について説明。競技用車椅子の重さは8キロと軽量で、永尾さんが片手で持ち上げて見せると児童たちから歓声が上がった。その後、代表児童たちが車いすバスケ用の車椅子を使ってチームに分かれてリレーに挑戦した。
永尾さんは講話で「歩けないからと、だらだらして過ごしていた」と10代を振り返り、「苦しいことや辛いことがあっても諦めず、頑張ればたくさんのことを学べる。好きなことを一つ見つけて頑張ってほしい」と呼び掛けた。6年の高橋ゆいさん(11)は「車椅子は曲がるのが難しかった。障害があってもスポーツに挑戦する選手たちはかっこいいと思った。2020年のパラリンピックは見てみたい」と話していた。