2024年(令和6年) 10月14日(月)付紙面より
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7月の記録的大雨で被災した市民を元気づけるとともに、災害ボランティアに従事したり、寄付・義援金を寄せた人たちへの感謝の気持ちを込めた「酒田元気応援花火」が12日夜に打ち上げられ、酒田市内の夜空に大輪を咲かせた。
7月25日からの大雨の影響で、8月3日に最上川河川公園で予定していた「酒田の花火2024」は中止になった。被災地復興に向け市民が心を一つにするきっかけにしようと、酒田の花火実行委員会(実行委員長・矢口明子酒田市長)が改めて打ち上げを企画した。
打ち上げ場所は非公開で観覧会場を設けない形で午後6時にスタート。好天だったこともあって酒田北港古湊埠頭(ふとう)近くの船だまりには家族連れが多く集まり、「この時期に見る花火も良い」などと話しながら、夜空を焦がした約3000発の花火に見入っていた。
花火打ち上げに合わせ酒田FMハーバーラジオ(同市)は、市民らから寄せられた被災者を勇気づける応援メッセージを生放送した。
2024年(令和6年) 10月14日(月)付紙面より
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庄内町立川地域の自然を楽しみながら秋の庄内の味覚を満喫する「月山龍神マラソン」が13日、同町の清川―立谷沢地区で開かれた。県内外から参加したランナーらが立谷沢川沿いの自然を楽しみながら健脚を競った。
月山龍神マラソン大会実行委員会(大滝正博委員長)が企画。日本百名山の月山と、その麓を流れ、環境省「平成の名水百選」にも選ばれた立谷沢川など、立川地域の大自然を感じながら、同町の秋の味覚を味わい、地域住民と交流を深めるマラソン大会として2016年から行われている。毎回県内外から大勢のランナーが参加しており、今年で9回目。
小学校低学年の部(1・2キロ)、親子ペアの部(同)のほか、3キロ、5キロ、10、ハーフマラソン(約21キロ)の6コース。地元庄内町をはじめ県内各地、県外では青森県から沖縄県まで計656人がエントリーし、地元住民を中心に約240人のボランティアらが大会運営を支えた。
開会式では大会長の富樫透町長が「それぞれの目標に向かって頑張って。庄内の味覚を味わいながら一日楽しく過ごしてほしい」と激励した。
開会式後の午前8時45分、号砲とともにハーフマラソンがスタート。勢いよく駆け出すランナーに、沿道に詰め掛けた観客から大きな声援が送られていた。
母親が旧立川町出身の男子マラソン元日本記録保持者で世界陸上やリオ五輪にも出場した設楽悠太選手(西日本鉄道所属)と兄の啓太選手(同)もゲストランナーとして10キロコースに出場し、大会を盛り上げた。
参加したランナーには記念品として「庄内町特産品セット」がプレゼントされたほか、庄内風の芋煮などが振る舞われた。
2024年(令和6年) 10月14日(月)付紙面より
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観音様の御歳夜(おとしや)「だるま市」で知られる鶴岡市本町二丁目の七日町観音堂で12日、白だるま合格祈願祭が行われた。「合格しろ(白)!」の願掛けにちなんだ縁起物の白いだるまが奉納され、高校や大学受験、就職などの合格を願う人たちがお堂に足を運んだ。
この日、観音堂礼拝堂には祈願者や家族、地元住民など約40人が集まり、「大学合格」や「致道館中学合格」などと書かれた約40体の白だるまが奉納された。
祈願祭は午後6時に始まり、太鼓や鐘の音とともに読経の声が響く中、護摩壇の火に白だるまをかざして魂を入れる「精入れ」が行われた。その後、祈願者の名前が読み上げられ、参列者は自分の順番が来ると目を閉じて合掌し静かに祈っていた。
父と一緒に訪れた鶴岡三中3年の今野怜さん(15)は「姉も白だるまを奉納して志望校に合格した。ご利益がある白だるまの力を借りて、自分も合格できるよう頑張りたい」と話した。祈願者の諸願成就のため白だるまは一晩観音堂に“おこもり”し、翌日以降持ち主が引き取るという。
祈願祭は七日町町内会(吉川義雄会長)主催。「だるまの町の七日町」をPRしようと、2013年ごろから徐々に規模を拡大し実施している。17年から白だるまを行事に取り込んでいる。
2024年(令和6年) 10月14日(月)付紙面より
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プロ棋士を講師に招いた日本棋院鶴岡支部(酒井忠久支部長)の囲碁教室が12、13の両日、鶴岡市大宝寺町の「囲碁サロン鶴岡」で開かれ、愛好家たちがプロとの対局を通して棋力を磨いた。
日本棋院東京本院所属の女流棋士・桑原陽子六段(50)=千葉県市川市出身、小林光一門下=が講師を務め、序盤の布石の解説や、同時に8人と対局する「8面打ち」の指導などを行った。桑原六段は2010年に女流本因坊のタイトルを獲得している。
初日の12日は支部の会員約20人が参加。酒井支部長の歓迎のあいさつに続き、戦いの序盤にその後の展開を考えて石を配置する布石について大判で解説し、「布石はまず戦いの構想を立ててから、それに合わせて打つ。全体を広く見渡して自分と相手の石の強弱を見て判断することも大事」と語った。
女性も含めた支部会員との8面打ちでは、対局の碁盤を回りながら、「大局観がいいですね」「この反撃はいいですよ」などと語り掛けながら、指導していた。対局した支部会員は「そう来るのか」とつぶやいたり、「うん、うん」とうなずいたりしてプロの打ち方に触れていた。
見学したアマ2級の30代の男性会員は「普段打っている手とは違う布石があり、プロの視点は違うと感じた。いい勉強になった」と話した。桑原六段は13日に行われた同支部の秋季囲碁大会でも参加者と対局した。
同支部の8月末の日本棋院会員数は107人で、全国で三重支部(261人)、横浜栄支部(167人)、讃岐支部(香川県、112人)に次いで4位。同棋院には支部会員数上位10位の支部への棋士派遣報奨制度があり、今回の鶴岡支部への派遣が実現した。