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荘内日報ニュース


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2024年(令和6年) 7月27日(土)付紙面より

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記録的大雨庄内襲う 河川氾濫各地で冠水被害 八幡地域11集落が断水 高速道陥没

 停滞した前線や低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で大気の状態が不安定となり、県内は庄内地方を中心に25日朝から26日未明にかけ、記録的な大雨が降った。堤防決壊などで河川は氾濫し、各地の道路は冠水。県は酒田、鶴岡、遊佐、庄内の4市町はじめ県内14市町村に災害救助法を適用することを決め、自衛隊に災害派遣を要請した。大雨のピークは越えたものの、気象庁などは引き続き厳重な警戒を呼び掛けている。

上流部で堤防が決壊したとみられ、下流域でも氾濫した酒田市の荒瀬川=25日午後2時半ごろ
上流部で堤防が決壊したとみられ、下流域でも氾濫した酒田市の荒瀬川=25日午後2時半ごろ

ゴムボートを出して鶴岡市三和集落の住民を救出=26日午前9時過ぎ
ゴムボートを出して鶴岡市三和集落の住民を救出=26日午前9時過ぎ


2024年(令和6年) 7月27日(土)付紙面より

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夏休みにぜひアマゾン民族展に

 鶴岡市の致道博物館で「山口吉彦コレクション 探検!アマゾンワールド」が開催中だ。今回はただ見るだけでなく、観覧者が「探検の地図」を広げながら展示されている動物の剥製、昆虫の標本、先住民の生活用具などに関する質問に答える、アマゾンの文化への理解がより深まる展示内容に工夫した。夏休みに会場に出掛け、地球の裏側の国の文化に触れてもらいたい。

 致道博物館は1975年から、これまで4回山口コレクション展を開き、今回が5回目。個人が収集した異国の民族文化財をテーマに、5回も企画展を開くことができるのは、それだけ多彩で貴重な異文化が、鶴岡にあるということにほかならない。

     ◇       ◇

 山口吉彦さん(82)は、半世紀前から南米アマゾンの民族資料収集に打ち込んできた。動植物の標本、先住民が儀礼に使った仮面や羽根飾りの装束、狩猟道具など、今では現地でも手に入れることが難しくなった文化財も多い。生活用具なども含め、現地の人と一緒に生活して譲ってもらった資料は2万点にもなる。かつては鶴岡市出羽庄内国際村内に併設されていた「アマゾン民族館」に展示されていたが、2014年に閉館した。

 鶴岡市は「国際化推進プラン」を策定している。出羽庄内国際村を拠点とした国際化の推進を図るとし、プランには国際化社会を担う人づくりのため「小中学校での国際理解教育」「国際理解講座や多文化共生講座」開催などが掲げられている。少子高齢化社会にあって外国人材の受け入れ、外国人住民の増加を見据えた施策の検討・推進などが盛り込まれている。

 3月定例議会で国際化推進プランに関する一般質問があった。「本市のような規模の地方都市が、国際交流や多文化共生を目的とした施設を設置・運営していることは珍しい。先人たちの先見の明があればこそ」という質問内容だった。多くの人の知恵と努力で鶴岡市に異文化が培われたということになるようだ。

     ◇       ◇

 アマゾン民族館は、入場者が減少するなど費用対効果という行財政改革で閉館したが、城下町にアマゾンがあることを十分活用しきれただろうか。貴重な資料は山口さんの長男が担う「一般社団法人アマゾン資料館」(鶴岡市)が管理している。致道博物館がこれまでも企画展を開いてきたのは、鶴岡市にとって貴重な資料であることを意味しているのではないだろうか。

 雪国の鶴岡市に南米アマゾンの貴重な資料がある意外性を、知らない人が増えているかもしれない。企画展を見てアマゾンを探検した気分になり、自分なりの発見があれば自由研究のテーマになるかもしれない。致道博物館に足を運んで異文化に触れる。夏休みは格好の機会になる。企画展は8月18日まで。

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2024年(令和6年) 7月27日(土)付紙面より

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高校生の自転車ヘルメット チラシ配布着用呼び掛け 酒田光陵高で登校に合わせ立哨

 高校生の自転車ヘルメット着用率を高めようと、酒田警察署(小川広治署長)などは22日朝、酒田市の酒田光陵高校(藤田雅彦校長)で啓発活動を行い、自転車で登校する生徒に交通安全を呼び掛けた。

 道路交通法の改正に伴い、自転車のヘルメット着用が努力義務化されてから1年余がたったが、市内の高校生の着用率が5・6%といまだ低いことから、周知を図るとともに交通事故防止、被害軽減につなげようと実施した。

 この日は同署員はじめ生徒、教職員ら計22人が同校校門前や自転車置き場前などで立哨。登校する生徒らに「おはようございます」と声を掛けながら約30分にわたってヘルメット着用を呼び掛けるチラシを手渡した。

 同署交通課の竹岡史敏課長は「生徒・教職員の皆さんと協力し、少しずつ高校生の着用率を高めていけたら」と話していた。

登校する生徒たちに自転車ヘルメット着用を呼び掛けた=酒田警察署提供
登校する生徒たちに自転車ヘルメット着用を呼び掛けた=酒田警察署提供


2024年(令和6年) 7月27日(土)付紙面より

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慶應サマーバイオカレッジ 高校生が最先端技術体験

 鶴岡市の慶應義塾大先端生命科学研究所で23日から25日まで、「慶應サマーバイオカレッジ2024」が行われた。首都圏と米国ニューヨークから同大関連高校の生徒18人が先端研バイオラボ棟に集まり、研究者の指導を受けながら生物学などの実習に取り組んだ。

 高校生から科学への興味と探求心を引き出そうと同研究所が開設された2001年から実施している。コロナ禍で2020年から22年まで中止となったため、昨年4年ぶりに開催された。

 今回は慶應義塾(神奈川県)、慶應義塾女子(東京都)、湘南藤沢(神奈川県)、ニューヨーク学院(米国)の4校から1―3年生の男女18人が参加。2泊3日の合宿形式で、オワンクラゲやイソギンチャクなどに由来する蛍光タンパク質(GFP、RFP)を使ったクローニング(細胞の増殖)や、AIを用いた蛍光タンパク質の立体構造予測など最先端の技術を体験。

 初日の23日は開講式の後、先端研研究員の飯森由紀さんの指導で実験器具の基本操作を学んだ。ごく少量の液体を吸い取る「マイクロピペット」を手にした高校生たちは、見慣れない器具に目を白黒させながらも積極的に使い方について質問していた。このほか森田鉄兵特任准教授の指導でGFPクローニングの反応液調整や、大腸菌へのGFP投入などを体験した。

 ニューヨーク学院3年の宮崎仁美さん(17)は「進路の選択肢を広げたくて参加した。ピペットは知識として知っていたが、先端部分を使い捨てるなど使用方法は知らないことばかりだった。最先端の技術がどんなところで役立っているのか、しっかり学んで帰りたい」と話していた。

 2日目はAIによる蛍光タンパク質の立体構造予測や構造比較解析などを体験したほか、鶴岡市立加茂水族館を訪れてクラゲ学習会に臨んだ。最終日の25日に閉講式が行われ、修了証が授与された。

先端研研究員の説明を聞きながら、高校生たちが実験器具の基本的な使用方法について学んだ
先端研研究員の説明を聞きながら、高校生たちが実験器具の基本的な使用方法について学んだ



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