2024年(令和6年) 4月28日(日)付紙面より
ツイート
鳥海山(標高2236メートル)の中腹を通り、遊佐町と秋田県にかほ市を結ぶ山岳観光道路「鳥海ブルーライン」(全長約35キロ)が26日、全線開通した。青空が広がる穏やかな天候の中、川崎、名古屋、富士山といった県外ナンバーの車やオートバイが数多く訪れ、道路脇にまだ2メートルほどの雪が残る中、爽快なドライブを楽しんだ。
遊佐町側では午前10時に旧小野曽ゲートで神事が行われ、松永裕美遊佐町長はじめ関係者が安全を祈願。その後同11時に秋田県にかほ市にある稲倉山荘(標高1150メートル)で秋田県側との合同開通式を行った。
松永町長は「鳥海山からの恵みに感謝し、両県、東北を盛り上げていきましょう」、市川雄次にかほ市長は「観光シーズンが始まったという気持ち。鳥海山という大きな恵みを大切にし、観光に生かしていきたい」と、それぞれ呼び掛けた。
引き続き神事が行われ、両市町の関係者がシーズン中の無事故・安全を祈り玉串をささげた。同ラインの県境では、開通を待ちわびた登山者や観光客の車が多く行き交い、残雪登山や山菜採り、絶景の撮影などを楽しんでいた。同ラインは路面凍結の恐れがあるため当面、午後5時から翌朝8時まで封鎖される。