2018年(平成30年) 9月16日(日)付紙面より
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鶴岡市下川の龍澤山善寳寺(五十嵐卓三住職)で15日、本年度2度目となる五百羅漢堂の特別拝観が始まった。北前船の西回り航路の繁栄を伝える文化遺産を一目見ようと、観光客らでにぎわっている。11月25日(日)まで。
五百羅漢堂は1855年に北前船で財を成した商人の寄進で建立。羅漢像など531体が安置されており、かつては故人の面影を500体余りの木像の中に見いだして手を合わせたとされる。羅漢像の老朽化が進んでいることから、2016年度からは東北芸術工科大の協力で修復作業が行われている。
特別拝観は今年4月から6月末までの初実施に続いて本年度2回目。来年10―12月に本番を迎える大型観光キャンペーン「新潟県・庄内エリアデスティネーションキャンペーン(DC)」のプレDC(今年10―12月)の一環。
3連休の初日となった15日午前、参拝客や観光客が訪れた。顔の表情、けさや衣の模様と色使いが全て異なる丁寧な造形をじっくり鑑賞していた。宮城県栗原市から、新潟県から秋田県までの日本海岸線の観光で訪れた80代の夫婦は「善寳寺には何度か来ているが、五百羅漢堂を見るのは初めて。立ち寄って良かった」と話した。
拝観料500円で本堂や龍王殿、慈照殿も合わせて拝観できる。問い合わせは善寳寺=電0235(33)3303=へ。