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2006年(平成18年) 4月19日(水)付紙面より

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新しい漬物「春摘み菜」 赤カブの新芽や茎を有効活用

 鶴岡市田川地区の赤カブ生産者の女性でつくる「田川赤かぶ漬グループ」(武田彦恵代表、会員9人)は18日、カブの新芽を使って開発した漬物「春摘み菜」を発売した。これまで捨てていた新芽と茎を有効活用し、焼き畑栽培のカブが生んだ「副産物」を春限定で商品化、新たな特産品として売り込んでいく。

 田川地区の赤カブは、伐採した杉林の斜面を使って栽培される。収穫後は生産者が杉の植林を行い、カブの栽培と林業が結びついた形で山林を「リサイクル」している。
 
 同市温海地区一霞の温海カブと同様に農薬を一切使わない焼き畑栽培。鶴岡市農協田川支店の佐藤弘之支店長は「田川カブは温海カブより色が赤く外観は平べったい。固く辛みも強い」と話す。

 田川カブの収穫は10月に始まり、雪が積もった段階で終了する。根雪の下で「冬眠」したカブは雪解けを待って再度収穫される。雪から掘り出したカブが「越冬カブ」として高く評価されているのに対し、雪が完全に消えた後のカブは商品にならないため、畑に残される。3月から4月にかけて新芽が顔を出し、4月中旬に菜の花のような黄色の花を咲かせる。

 一部の家庭で自家用漬物に加工されていた新芽と茎の可能性に佐藤支店長が着目、先月の生産者会合で商品化を提案した。その後、地区の加工所で漬物を生産していた女性たちが開発に取り組んできた。

 完成した漬物は、春の野山でカブの新芽を摘む女性をイメージして「春摘み菜」とネーミングされた。黄色の新芽と緑の茎を使った塩味の浅漬けで、カブのスライスも添えてある。見た目はアスパラ菜に似ている。加工の段階で独特の苦みを消し、あっさり味の漬物に仕上げた。

 赤ワインなどに含まれているポリフェノールと抗酸化成分が凝縮されており、「美肌・美顔」を求める女性たちにもアプローチしていく。鶴岡市農協の産直施設・産直館と駅前産直館のほか市内の生協で販売している。120グラム入りで198円。5月中旬までの販売を予定している。

 佐藤支店長は「焼き畑で栽培されたこだわりの赤カブをもっと知ってもらい、ブランド化を進めたい。反応がよければ、来年以降も販売し、田川の特産品にしたい」と意気込んでいる。

          

赤カブの新芽を使った浅漬け「春摘み菜」が商品化された
赤カブの新芽を使った浅漬け「春摘み菜」が商品化された



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