2007年(平成19年) 4月13日(金)付紙面より
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鶴岡市のマリア幼稚園に通う佐藤凛君(5歳)は手足の運動神経などに障害を抱え、自宅や幼稚園で毎日、運動機能のリハビリに励んでいる。凛君のリハビリ活動を地域で継続的にサポートしていこうと、同幼稚園の保護者仲間や地域住民はこのほど、凛君のサポーターの会「RIN☆GOの会」(岡部秋彦代表)を立ち上げた。凛君の両親は「凛が地域の皆さんと一緒に歩んでいけたら」と話し、自宅や幼稚園でのリハビリをサポートするボランティアを募っている。 凛君は生まれて間もなく脳室周囲白質軟化症という病気になり、下半身と手の運動神経などに障害を抱えている。NPO法人「ハートピー」の指導で乳児のころから毎日、家族やボランティアの手で日常的に行うことができるリハビリ訓練「ブレインウェイブ法」に取り組んでいる。
凛君は昨年の6月から同幼稚園に通っている。保護者仲間や鶴岡カトリック教会、岡部代表ら地域住民ら20数人が支援し、自宅と幼稚園で1日3回ほどストレッチや腹筋などの筋力アップ、装具を付けての歩行など訓練メニューに励んでいる。以前は補助具を付けて2、3歩がやっとだったが、リハビリの成果で現在は補助具なしでも数メートル歩くことができるようになった。昨年からリハビリを手伝ってきた岡部代表は「凛君の頑張りと笑顔には逆にわれわれが勇気づけられている」と笑う。
現在のリハビリメニューは最低3人のサポートが必要で、家族だけで日々のリハビリを行うのは大変。岡部代表は「これから幼稚園、小学校と環境が変化していく中、地域で見守っていく体制が必要になる」と、サポーターの会を先月下旬に立ち上げた。「RIN☆GOの会」には「地域と一緒に歩んで行こう」という思いが込められている。
凛君の母親・真理子さん(36)は「毎日リハビリを続けられるのかも不安だったが、地域の人たちの温かい手でこの1年、目を見張るほどリハビリの成果が上がっている。凛のような障害児へ地域の理解が深まっていくことを願っている」と話した。会への問い合わせ、サポーターの申し込みは佐藤さん=電0235(24)5472=へ。
地域の人たちのサポートで運動機能を高める訓練に取り組む凛君