2008年(平成20年) 2月6日(水)付紙面より
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酒田市南遊佐地区の3人の農業女性で作る加工グループ「鳥海モロヘイヤ麺工房」が、古代米とうるち米の粉を練り込んだうどんを商品化した。古代米の天然色素を生かしたそばに近い色合いで、つるつるとした食感の腰の強いうどんに仕上がった。地域の特産を生かしたモロヘイヤうどんと並ぶ主力商品にしたいとメンバーも張り切っている。
鳥海モロヘイヤ麺工房は10年ほど前、既存の加工グループから独立する形で代表の小松勝子さん(64)、佐藤祐子さん(63)、石黒由美さん(49)が立ち上げた。地域を挙げて栽培しているエジプト原産の健康野菜・モロヘイヤの粉末を原料にしたうどんの製造・販売に取り組んできた。
1日の農作業を終えた夜、メンバーが宮内地区にある加工所に集まってうどんを作る。店舗を持たず、注文を受けてから製造する形で販売している。モロヘイヤ以外ではニンジン、シイタケ、エジプト菜などを練り込んだうどんも手がけてきた。
先月26、27の2日間、酒田市内のAコープで開催された「農家が育てた庄内農林水産加工品フェア」で、米を原料にした加工品の紹介がメーンテーマに据えられたことから、地元産の古代米とうるち米の粉を使ったうどんを開発した。2日間で100食分を用意し、試食販売したところ、両日とも午前中で売り切れるほど好評だった。
小松代表は「黒に近い紫色で、最初はそばと思った人もいた。つるつるとした中に、もっちり感がある仕上がりになった。おいしいと言ってくれる人が多かった。腰の強さを楽しむならつけめんだが、温かくして食べてもおいしい」と手応えを話す。
モロヘイヤうどんは、お盆の帰省シーズンに売り上げが伸び、法事の引き出物、贈答などにも引き合いがある。古代米とのセット販売も視野に入れており、今後は粉の配合割合など、さらに改良を加えることも検討している。
1玉130グラムで100円(税込み)。2日前まで電話かファクスで注文を受け付ける。受け取りが原則だが、酒田市内には配達もしている。注文は小松代表=電、ファクス0234(28)2973=へ。
古代米を使ったうどん。そばに近い黒紫色が特徴