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2010年(平成22年) 6月9日(水)付紙面より

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藩校教育を学ぶ 鶴岡信金若手職員 地域密着の心得

 庄内地方の伝統的な教育風土に焦点を当てた研修会が8日、鶴岡市の旧庄内藩校「致道館」(国指定史跡)で開かれた。鶴岡信用金庫の若手職員たちが、庄内では約200年前から「個性伸長」「自学自習」という現代にも通じる教育を実践してきた歴史を学んだ。

 地域を挙げて観光振興を活性化につなげる機運が高まる中、地域密着型の金融機関として情報発信に貢献しようと、同金庫が初めて企画。入庫4年目までの若手職員30人が参加し、元小学校長で鶴岡市教育委員会文化財保護指導員の富樫恒文さんの講話を聞いた。

 富樫さんは、庄内藩第9代藩主・酒井忠徳が1805(文化2)年、乱れた士風の刷新を図るために藩校を建てた経緯をはじめ、「職人たちはそれぞれの仕事場で仕事を仕上げる。学問する者は学びによってその道を究める」という論語を出典とする校名の由来などを解説。教育方針については「詰め込み教育でなく、一人一人の個性に応じて得意なところを伸ばし、自分で考え、学ぶ意欲を高めた。現代にも通じる」と話した。

 参加者たちは講堂の畳に座り、往時の学生たちの気分を味わいながら、真剣な表情で話を聞いていた。

富樫さん(右)の話を聞く職員たち
富樫さん(右)の話を聞く職員たち


2010年(平成22年) 6月9日(水)付紙面より

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安全・安心のブランド目指し “めだか米”作り

 庄内町家根合地区の農業者でつくるNPO法人・家根合生態系保全活動センター(佐藤昭一理事長)が7日、同地区の水田計約30ヘクタールに約2500匹のメダカを放流した。今年も「メダカがすめるほど農薬を減らした田んぼ」をPRし、安全・安心なコメづくりに取り組む。

 同地区は、1999年から4カ年で行われたほ場整備事業で、農業用水路が地中に埋められた。同年夏、近くの余目一小の児童が水路に絶滅危惧(きぐ)種のメダカがすんでいることを知り、救出活動を実施。地元住民や町、県などを巻き込んだ保全活動のきっかけとなった。

 地区内にメダカの保全池が設置された後、地元の農業者たちがNPO法人を設立。2007年から池で増えたメダカを田んぼに戻し、安全な田んぼで作ったおいしいコメ「めだか米」のブランド化に着手した。「めだか米」は地元農協を通し、年間約160トンが町内外や県外で販売されている。

 この日はNPOのメンバー6人が、保全池や農作物用のビニールハウスなどで飼育していたメダカ約2500匹を集めた。庄内総合支庁農村計画課と協力して作った「メダカ水田」のPR立て札を田んぼ脇に設置するとともに、メダカをバケツに入れて水田1区画(約1・2ヘクタール)につき50―100匹ずつ放流した。

 あっという間に苗の間に姿を消したメダカを見送りながら、佐藤理事長は「自然の中で伸び伸びと暮らすためか、秋までに数百倍まで増える。保全池に戻す時がまた一苦労だ」と笑っていた。

 9月初めごろの稲刈りシーズンには田んぼの水を落とし、用水路に逃げ込んだメダカを余目一小の児童とともに捕獲し、再び保全池に戻すという。

佐藤理事長が100匹ほどのメダカを水田に放流した
佐藤理事長が100匹ほどのメダカを水田に放流した



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