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2010年(平成22年) 10月8日(金)付紙面より

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加藤清正公に黒川能奉納

 鶴岡市黒川地区に伝わる黒川能(国指定重要無形民俗文化財)が来年4月、戦国武将・加藤清正公(1562―1611年)を祭る熊本県熊本市の加藤神社境内で奉納上演されることになった。清正公の嫡男・忠廣公(1601―53年)が母・正応院とともに同じ櫛引地域の丸岡に配流され、黒川能を見て心を慰めたという伝承を踏まえ、清正公生誕450年・没後400年記念行事の一環で招かれるもの。6日には加藤神社の湯田榮弘宮司が打ち合わせのため黒川を訪れ、「清正公にぜひ見ていただきたい」と地元関係者に上演に寄せる熱い思いを伝えた。

 熊本県では今回の清正公の生誕・没後記念に際し、実行委員会を組織し、2009年から11年まで3カ年にわたり、多彩な行事を展開。櫛引地域からも記念事業の一環でこれまで、昨年2月には清正、忠廣両公を祭る丸岡の天澤寺の庄司良圓住職が講演で、今年3月には「加藤家三代ゆかりの地シンポジウム」に荘内加藤清正公忠廣公遺蹟顕彰会の松浦安雄会長、小林良市副会長がパネラーとして参加している。

 黒川能は来年4月22日、加藤神社大祭(24日)の記念行事として上演される。

 計画では、黒川能上座(齋藤賢一座長)の約30人と、丸岡地区の関係者約15人が訪れる。熊本城を間近に望む境内に能舞台が設営され、上座は神事能として能「黒塚」、狂言「瓜盗人」、能「猩々」の3番を奉納する。1000席を設け、希望者に無料で鑑賞してもらう。

 6日、黒川の王祇会館で行われた打ち合わせには、加藤神社の湯田宮司と湯田崇弘権禰宜の2人が訪れ、上座の齋藤座長、両公顕彰会の松浦会長、小林副会長らとスケジュールなどを詰めた。

 冒頭のあいさつで湯田宮司は「神様(清正公)に見ていただきたいと神社職員が一生懸命に働き積み立てたお金で皆さんを招き、神事能として奉納していただく。奥様と忠廣公がどんな気持ちでご覧になったかを、神様に見てもらいたい。ぜひ成功に導きたい」と熱い思いを語った。

 齋藤座長は「並々ならぬ神社への敬愛に、身も心も引き締まる思い。期待に応えられるよう、全力で頑張る」と応じた。

 打ち合わせ後、齋藤座長は「忠廣公が黒川能を見たという定かな文献はないが、恐らく見たのは間違いないと思う。黒川能も本来は神事能。清正公に見ていただきたいという湯田宮司の思いに打たれた」と成功への決意を新たにしていた。

 黒川能は1993年3月、熊本市の県立劇場で開かれた地域伝統芸能まつりでも上座が上演しており、同県では2回目となる。

 湯田宮司ら2人は同日、黒川能保存会長でもある榎本政規鶴岡市長と、丸岡の天澤寺を訪問した。

地元関係者との打ち合わせの席で、上演への思いを伝える湯田宮司(左から3人目)=6日、王祇会館
地元関係者との打ち合わせの席で、上演への思いを伝える湯田宮司(左から3人目)=6日、王祇会館


2010年(平成22年) 10月8日(金)付紙面より

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ふるさと観光大使10人 鶴岡市本年度創設 著名人への委嘱も予定

 鶴岡にゆかりのある人たちから観光の魅力を広く発信してもらおうと、鶴岡市が本年度創設した「鶴岡ふるさと観光大使」の委嘱状交付式が6日、同市の東京第一ホテル鶴岡で行われた。第1号として、「アル・ケッチァーノ」オーナーシェフの奥田政行さんら市内在住者ら10人が大使に委嘱された。市は年度内に、首都圏など市外在住者や同市ゆかりのタレントなどの著名人ら10人にも観光大使を委嘱する予定で、大使たちから国内外に鶴岡の観光を売り込んでもらう。

 観光大使の取り組みは、昨年10月の市長選で榎本政規市長が掲げた公約の一つ。観光の振興で鶴岡を訪れる人々を増大させ、地域の活力アップにつなげるのが狙い。委嘱した観光大使には、市内の観光名所の写真を載せた「観光名刺」200枚を提供して活用してもらうほか、それぞれの仕事などを通じて観光PR、観光振興に関する提言などを行ってもらう。

 大使の第1号は、市内在住や市内に立地する進出企業の代表らに委嘱。交付式には奥田さんのほか、宇生雅明庄内映画村社長、菅原亨東北電力鶴岡営業所長、直木賞作家の佐藤賢一さん、大島文雄出羽庄内地域デザイン社長の計5人が出席。榎本市長が「観光は21世紀のリーディング産業と言われ、観光の発展は他の産業にも波及する。全国で勝ち抜いていくためにも、皆さんの力を借りて鶴岡の観光を発展させていきたい」とあいさつし、一人一人に委嘱状を手渡した。

 引き続き、市の観光の課題などについて懇談が行われ、観光大使からは「ターゲットを絞ったマーケティング戦略を進めるためにも、詳細な観光客の動向調査を実施するべきだ」「高速道路無料化で、車で鶴岡の観光に訪れる人が増えているが、幹線道路の観光案内標識が不足している」「インターネットで情報を入手して訪れる人が多い。ネットによる情報発信を充実するべきでは」などの意見が出された。

第1号で委嘱を受けた「鶴岡ふるさと観光大使」と榎本市長(左から4人目)
第1号で委嘱を受けた「鶴岡ふるさと観光大使」と榎本市長(左から4人目)



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