2010年(平成22年) 5月16日(日)付紙面より
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酒田市の本楯保育園(小柳美恵子園長、園児57人)で14日、子供たちがゴーヤの苗を植え付けた。ゴーヤを育てて「緑のカーテン」とし、園舎南面を覆って室内温度の上昇を抑制、冷房を控えることで地球温暖化防止に役立てようというもの。市が昨年度から一部の公共施設で実施。本年度は民間事業所や市民にも苗を配布し、取り組みの拡大を図る。
つる性植物のゴーヤは、大きな葉が密集して生えるため遮光性が高い。また、栽培に手間がかからず比較的成長が早いなどの特性から、各地でゴーヤを用いた緑のカーテン設置運動が広がっている。
同市は、地球温暖化防止などへの関心を高めようと2008年度、平田地域の「ひらたタウンセンター」で試行。効果が認められたため昨年度は、市役所本庁舎や総合支所、保育園、小中学校など16公共施設に設置した。
本年度は、酒田地区広域行政組合管理棟や3総合支所、保育園、小学校など18施設に設置する。このうち本楯保育園ではこの日、年長児15人が祖父母らとともに苗を移植。プランターに丁寧に植え、たっぷりと水を与えた。池田遮那(しゃな)君(5)は「楽しかった」と感想。苦味のあるゴーヤ料理も食べることができるとのことで、「だから大きく育ってほしい」と話していた。
市では、運動をより幅広いものにするため、希望する市内の事業所と市民にも苗を配布する。市民には20日午前10時から、中町一丁目の中央公園で1世帯5株まで、計700株をプレゼントする。なくなり次第、終了。問い合わせは市環境衛生課=電0234(31)0933=へ。
2010年(平成22年) 5月16日(日)付紙面より
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鶴岡市の「少年少女古典素読教室」の本年度開講式が15日、同市の致道博物館御隠殿で開かれ、「論語抄」をテキストに10月までの約半年間、計18回にわたる学習がスタートした。
素読は、旧庄内藩校・致道館が奨励した学習の一つ。中国古典(漢文)を大きな声を出して読むところが特徴。教室は古典への理解と関心を高め、鶴岡独自の学風を知るきっかけにしようというもの。同市が1968年度から2カ年、当時の文部省の文化財愛護モデル地区に指定されたことをきっかけに始まった。市中央公民館、致道博物館、致道館文化振興会議の主催。
本年度は、小学4年生から中学2年生までの男女23人が参加。新規と受講歴2年目以上の2クラスに分かれ、同博物館の御隠殿、講座室を会場に10月末まで土曜日(午前8時から40分間)に月2回程度学習。夏休み中には7日連続の早朝教室を行うほか、7月と9月にはレクリエーションを兼ねた庄内地方の史跡・文化財巡りも実施する。
開講式では、主催者側の佐藤仁志市中央公民館長が「規律正しく朝のひとときを過ごし、一日の始まりにしてほしい」、酒井忠久致道博物館長が「論語の素読は将来に向かって役に立つ。大きな声で読もう」、細井功致道館文化振興会議会長が「伝統ある教室に入ったことに誇りを持ち頑張って」とあいさつし、子供たちを激励した。この後、受講生が一人ずつ自己紹介し、これからの学習に向けた決意を新たにした。素読の学習は22日の次回教室から行われる。