2010年(平成22年) 6月6日(日)付紙面より
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鶴岡市立加茂小学校(齋藤直英校長、児童54人)の5年生が4日、近くの加茂水産高校(三浦幸雄校長)を訪れ、高校生のお兄さん、お姉さんから包丁の使い方などを教わりながらサンマの缶詰作りを体験した。
加茂小は、2001年から地元の施設や海などの自然を学ぶ総合学習の一環として、加茂水産高の協力でサンマの缶詰作り体験を実施している。「水産高校ならでは」の、魚を使った実習を体験できることから児童たちからも好評だという。
この日は同小の5年生7人が引率の教員とともに加茂水産高を訪問。同高海洋環境科食品系の3年生8人が、児童一人一人に付いてサンマ加工を指導した。児童たちは高校生から教わりながらサンマの頭を落とし、内臓を引き抜いて5センチほどの長さに切り分けた。水洗いした後、塩水に浸して血抜きし、缶(直径7センチ、高さ6センチ)に切り身を詰める作業を体験した。
佐藤七海さん(10)は「サンマから血がいっぱい出てちょっと怖かったけど、うまく切り分けられた」と話していた。
缶詰は、午後から高校生たちが調味液を入れ、巻締め機で空気を抜いてふたをした。完成した缶詰はその日のうちに加茂小に届けられた。
2010年(平成22年) 6月6日(日)付紙面より
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自衛隊山形地方協力本部(山形市、日向和敏本部長)の自衛官が4日、鶴岡市の鶴岡第三中学校(斎藤弘吉校長、生徒715人)を訪問し、同校へ南極で採取した氷を贈呈した。同校は理科の授業で教材として活用する。
南極の氷は、海上自衛隊の南極観測船(砕氷艦)で昨年秋に就役したばかりの2代目「しらせ」が今春、日本に持ち帰ったばかり。各都道府県の地方協力本部を通し、希望があった小中学校へ「総合学習の一環に役立ててもらえれば」と贈呈している。今回、山形地方協力本部には幅30センチ、奥行き20センチ、高さ20センチの氷の塊2個が届けられ、そのうち1個が鶴岡三中に贈られた。
この日、同本部の井上明則募集課長(50)=2等海佐=ら5人の自衛官が同校を訪問。生徒会メンバー12人が贈呈式に出席した。はじめに井上課長が南極大陸の様子や調査活動、ペンギンやオーロラなどの自然をスライドで紹介し、「今回、皆さんに贈る氷は昭和基地近くの氷原で切り出された。2万年ほど前から降り積もった雪が固まったものとみられている」と説明した。
続いて、空気の泡を内包して真っ白に固まった氷が披露されると、生徒たちからどよめきが起こり、代表して生徒会長の小池清也君(3年)が井上課長から氷を受け取った。氷の一部を削り、コップに入れて水を注ぐと「パチパチ」と空気が漏れ出す音が聞こえ、生徒たちは2万年前の音を聞くように、一心に耳を傾けていた。
氷が溶けた水を口に含んだ小山君は「普段飲む水より滑らか」と感想を話していた。