2011年(平成23年) 6月2日(木)付紙面より
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酒田市の離島・飛島で「スカシユリ」が咲き始めた。ユリ科の多年草で、飛島では「岩百合」とも呼んでいる。海岸の岩場やがけに自生し、5月から7月にかけてオレンジ色の花を咲かせる。
飛島では島内のどこでも見られる花だが、特に見事な景観が広がるのが西海岸の荒崎。荒崎は海岸線から沖に突き出している小さな岩場の半島。海流の関係で暖地系と寒地系の植物が入り交じり、同じ花でも微妙に色合いが異なることもあり、貴重な植物群落地になっている。
スカシユリは漢字で書けば「透百合」。名前の由来は、花びらの基部の幅が狭くなっていて、各花びらの間にすき間があるためだという。
今年は例年より開花が遅れ気味で、中旬ごろが見ごろになりそう。まだごつごつした岩肌が露出しているが、もうじき岩肌が一面のオレンジ色に包まれる。