2012年(平成24年) 4月1日(日)付紙面より
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社会福祉法人山形虹の会(秋田谷博理事長)が鶴岡市民田で建設を進めていた特別養護老人ホーム「かけはし」が完成し30日、竣工祝賀会が同所で行われた。「あなたがあなたらしく」の理念の下、全室個室のユニットケアで、介護保険制度に基づく特養29床とショートステイ10床の事業を担っていく。
市の第4期(2009―11年度)介護保険事業計画に基づき、既設の介護老人保健施設「かけはし」南側に、昨年9月から建設を進めていた。
ユニットケアは、10人程度を一つの生活単位(ユニット)とし、プライバシーや生活の質に配慮しながらきめ細かい介護を行う方式。
敷地5670平方メートルに、建物は鉄筋コンクリート平屋建て、床面積は約1960平方めーと。主に4棟で構成され、うち3棟を特養(2棟が各10床、1棟が9床)、1棟をショートステイに割り振った。
各棟(ユニット)は1軒の家と同じように玄関や共同生活室(リビングや食堂などとして利用)、浴室などを備える。居室は全て個室で、広さは10・3平方メートル。総事業費は用地取得費を含め約5億円、うち約1億3000万円が市の補助となっている。
主に、各ユニットに4人、計16人の介護スタッフと、施設全体で3人の看護師がケアに当たる。
竣工祝賀会には市や地域住民代表らの来賓、職員ら約60人が出席。秋田谷理事長はあいさつで「プライバシーや人権を尊重し、自宅の生活リズムを継続できるようにする。地域の人の期待に応えるべく頑張りたい」と述べた。
伊田智施設長は「家を4つ造った感じ。各自がそれぞれの思いを大事に、快適に過ごせるようにしたい」と話した。
3月29日から入所申し込みが始まり、早い人で4月10日ごろから入所。5月初旬ごろまでには満室になる見通し。
市長寿介護課によると、市内の特養としては11カ所目、定員30人未満の地域密着型小規模特養としては2カ所目、ユニットケアの特養としては5カ所目。