2013年(平成25年) 7月3日(水)付紙面より
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東北公益文科大(町田睿学長)の1年生たちが6月29、30の1泊2日の日程で、鶴岡市羽黒町の羽黒山斎館を拠点に山伏修行に挑戦し、「鎮魂」などを通じて人間力アップを図った。
庄内に息づく日本の伝統的な精神文化に触れ、国際人としての品格と自負を養おうと昨年度に初めて、希望者を対象に善寳寺(鶴岡市下川)での禅修行とともに実施。参加者に好評だったことから、本年度は1年生の正規の授業として、新たに旧庄内藩校致道館(同市馬場町)での論語素読を加えた3メニューを、全員が体験する。
今回は1年生169人のうち70人と、教職員10人が参加。初日は羽黒山随神門から山頂まで石段を登り、三神合祭殿を正式参拝。出羽三山神社の緒方久信宮司の講話を聞き、斎館で精進料理の夕食を食べた後、合祭殿で鎮魂に臨んだ。
鎮魂は、心身を整え自らの魂を清め活性化させる修行。両足の平が合わさるように座り、手を合わせて、「ひい、ふう、みい、よお…」と数を数えながら、上体を右回り、左回りなど大きく回すことを、1時間半ほど繰り返した。
6月8日には1年生全員が論語素読、同15、16日には1年生の約半分が善寳寺の禅修行を体験している。
今回で3つ目の体験という小武海奏さん(18)=福島県福島市出身=は「こういう機会がないと寺や神社などに来ることはなく、とても貴重な体験。鎮魂は思ったよりきつくて大変だが、自分のためになっているように思う」と話した。2日目も同様の鎮魂などを行った。
1年生の残る約100人は同日程で、善寳寺で禅修行を体験。今後、同グループが羽黒山で山伏修行を行い、ひと通り全プログラムが終了する。