2013年(平成25年) 11月15日(金)付紙面より
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「細胞を創(つく)る」をキーワードに、多彩な分野の研究者が集う「細胞を創る研究会」の第6回大会が14日、鶴岡市覚岸寺の鶴岡メタボロームキャンパスで始まった。全国から若い研究者ら約210人が参加して15日まで、生物学や工学、医学、農学、生命倫理などさまざまなテーマで最新の研究成果を発表、情報交換している。
2007年11月に設立された研究会。人間の全遺伝情報であるヒトゲノムの解読完了宣言が行われた03年ごろから、細胞を再構成しようという動きが活発化する中で、それまでばらばらだった研究者たちが交流しようというもの。
大会はこれまで東京、大阪で開き、地方では初。慶應大先端生命科学研究所(鶴岡市)の板谷光泰教授が実行委員長となり、招致した。2日間で基調講演1題、口頭発表が6セッションで計16題、ポスター発表が77題、行われる。
初日の14日の第1セッション「細胞の器を用意する」の冒頭は、立教大の塩見大輔さんがバクテリアの細胞膜を構成するタンパク質の種類と特性などを発表。次々に質問が飛び交い、会場は熱気に包まれていた。
板谷さんは「歴史は浅いが、深く、裾野が広い研究分野。参加者の約半数が学生など、若く、活気に満ちており、刺激的なのかリピーターも多い。国際的な広がりを含め、これからが楽しみ」と研究会の発展に夢を膨らませていた。