2015年(平成27年) 1月14日(水)付紙面より
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酒田地区少林寺拳法協会(佐藤茂会長)の鏡開きが12日、酒田市松陵学区コミュニティ防災センターで開かれ、門下の拳士たちが今年一年の心身修養への決意を新たにした。
少林寺拳法は、岡山県生まれの故・宗道臣氏が1947年に創始した武道。「人づくりによる国づくり」を大きな目標に掲げ、勝ち負けにこだわらない武術の習得を通じて心身を鍛えるのが大きな特徴。愛好者は世界37カ国に約170万人いて、本年度からは高校総体(インターハイ)の正式種目に採用された。
酒田地区の鏡開きは新春の恒例行事で、39回目の今年は酒田、鶴岡両地区の中部道院拳友会、酒田宮野浦少年団、酒田光陵高、東北公益文科大の両少林寺拳法部の計約40人が参加。鎮魂行として座禅を組み、同拳法の哲学を示した「聖句」などを唱和して鍛錬への決意を新たにした後、少年拳士が「エイ」「ヤー」と勇ましい掛け声とともに基本の形を披露した。
拳士代表として池田誠さん(38)=酒田市錦町一丁目、会社員=が「『半ば自己、半ば他人の幸せを』という開祖の言葉にあるように、地域社会に貢献したい。ご近所付き合いから『理想境』を広げたい」とあいさつ。市や市議会関係者らの来賓祝辞に続き、同協会の鈴木信一理事長が「どんな時代でも、問われるのは人の質。青くさいと言われても『人づくりによる国づくり』の理想を目指して」と訓示した。
その後、小学生や公益大の学生、一般の計10人が迫力ある演武を披露、詰め掛けた保護者らの大きな拍手を浴びた。また、餅をついてみんなで会食し、親睦を深めた。