2015年(平成27年) 9月1日(火)付紙面より
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鶴岡市加茂の加茂港で31日、地元の加茂小学校の児童がトラフグの稚魚を放流した。栽培漁業の一環で、3年後には体長40―45センチ、重さ1・5―2キロの漁獲サイズになるという。
鶴岡市農山漁村振興課が2007年度から年1回放流。庄内浜の有志でつくるトラフグ研究会の鈴木重作会長(61)=小波渡=によると、庄内浜のトラフグは肉質も太平洋側に劣らないとして近年、築地市場で高値で取引されているという。12―1月が漁のピークで、これまでは漁獲が安定しないといった課題があったが、放流によって一定量が捕れるようになり、ブランド化に向けて取り組んでいる。
この日は加茂小の1―4年生27人が参加。来年秋に庄内で行われる全国豊かな海づくり大会の紹介などが行われた後、地元で育成した体長5センチほどのトラフグ3000匹を波打ち際から放した。
子どもたちはどこかユーモラスなトラフグの姿に「かわいい」と大喜び。2年生の佐藤知優(ちひろ)さん(7)は「おじいちゃんが捕ってきたフグを食べたことがある。海で元気に育てばいいなと思いながら放流した」と話していた。