2016年(平成28年) 8月5日(金)付紙面より
ツイート
鶴岡市の致道博物館で「少年少女古典素読教室」の早朝素読が行われている。受講している市内の小中学生が大きな声を出して論語に親しむとともに、旧庄内藩校「致道館」で行われていた学習の精神を学んでいる。
素読は、致道館が奨励した学習の一つで、中国古典を大きな声で読み上げるのが特徴。同素読教室は、同市が1968年度に当時の文部省の文化財モデル地区指定を受けたことをきっかけに始まった伝統の教室。市中央公民館と致道博物館、致道館文化振興会議の共催で毎年開催。
今年は小学3年から中学1年までの14人が受講。5月に開講式を行った後、7月末までは毎週土曜日朝を中心に学習。8月1―6日は午前5時40分開始の早朝素読に取り組んでいる。
4日は、12人が参加。同博物館内の御隠殿では正座で姿勢を正した子供たちが講師の後に続いて論語のテキストを復唱した。早朝の涼しい空気の中、「子のたまわく、朝に道を聞かば、夕べに死すとも可なり」などと元気な声が響いていた。
大内晶史さん(13)=鶴岡一中2年=と貴史君(11)=朝暘六小5年=は今年から兄弟で一緒に参加。「早朝素読は今のところ皆勤。最後まで頑張って参加したい」「昔の学習には、今も見習うところがあると思う」などと話していた。